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2011年04月15日
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テーマ:ニュース(99606)
カテゴリ:ニュース
 ジャーナリストの山口正紀氏は、福島原発の事故を報道するメディアの姿勢を、4月1日の「週刊金曜日」で次のように批判している;


「杞憂(きゆう)だと笑い想定外と言う」-3月18日付『朝日新聞』に掲載された「朝日川柳」の一句。選者はこれに「東電を筆頭として」の評を付していた。

 東電に続くのが、テレビに登場する「原子力専門家」だろう。東京大学、東京工業大学、大阪大学、近畿大学などの学者たちだ。福島第一原発の危機的状況、その甚大(じんだい)な放射能災害について、「直ちに危険とは言えない」などと「解説」し続けている。

 その多くが、日本原子力学会の有力会員。原子力発電を推進してきた同学会は、3月18日付で「国民の皆様へ」と遺した辻倉米蔵(つじくらよねぞう)会長声明を発表した。声明は概略こう述べている。

 -今回の地震の規模は当初の想定を超えており、想定をはるかに上回る津波が押し寄せた。この結果、安全機能の一部が破損し、「冷やす」機能の喪失が燃料の破損を伴う深刻な事態を招き、「閉じ込める」機能も懸念される事態となっている -

 要するに「想定外」の地震・津波に襲われたため、「想定外」の事態になった、という弁明だ。あらゆる状況・可能性を「想定」し、必要な対策を提案するのが、学会の役割ではなかったのか。

 テレビの「専門家」たちも、「想定外」を強調しつつ、「直ちに危険な状態とは……」を繰り返す。農産物や飲料水から放射能が検出されても、「直ちには……」と「過剰反応」に説教を垂れる。

 彼らに「この点はどうでしょうか」とコメントを求めるテレビ番組を見ていて思った。

 -これはまるで、進行中の重大犯罪事件について、共犯者に解説を頼むようなものではないか。

 たとえば、TBSに何度も出てくる諸葛宗男(もろくずむねお)・東京大学大学院特任教授。彼は、福島第一原発の設備を請け負った「東芝」で原子力開発営業部長などを務め、東大に「天上り」した人物だ。日本原子力学会の「広報情報委員会」メンバーでもある。テレビは、そんな「前歴」も紹介せず、彼の「まだ安全」コメントを視聴者に押し付けている。

 今、メディアや専門家に求められるのは、「最悪の事態」を想定し、そこから逆算した「現時点の危険度」に関する正確な情報を提供して、読者・視聴者に必要な注意を喚起することだ。

 だが、学会の「専門家」には「最悪の事態」は「あり得ない」ことなのか。建屋が次々爆発し、屋根が吹き飛んで鉄骨の間から黒煙が上がっても、根拠も示さず「でも、大丈夫」解説を繰り返すばかり。メディアはそんなコメントを垂れ流し続ける。

 その一方、大手メディアはネット情報に否定的だ。《ネット情報 選別冷静に》(3月19日付『読売新聞』解説欄)などと警戒を呼びかける。実態は正反対だ。政府や東電、「専門家」のウソがネットで次々暴かれている。私も、「たんぽぽ舎」や「レイバーネット」の情報で、「メディアが報じないこと」を同時進行的にキャッチし、考えている。

 これでは、メディアも東電・原子力行政の共犯者と言われても仕方がない。実際、大手メディアにとって東電や電気事業連合会は大広告主であり、メディアで原発の危険性を伝える取材・報道は、タブー化していた。

 タブーは今もあるように思われる。本誌前号で広瀬隆、槌田敦(つちだあつし)氏らが指摘した重要な論点。

 なぜマグニチュードは当初の8・4から9・0に修正されたのか。原発をすべて止めると、本当に電力は不足するのか。誘発地震が続く中、浜岡原発はじめ、すべての原発をすぐ止めるべきではないのか。福島原発の放射能放出はいつまで続くのか。

 メディアがこれらの問いを報じない理由 - すべての答えが「脱原発」に行き着くからだ。


2011年4月1日 「週刊金曜日」841号 58ページ「メディアと人権-”専門家”の「安全」解説の危険-原発震災報道」から引用

 原子力発電所が事故になって1カ月以上もたつのに、事態は一向に改善されず、農産物の放射能汚染の次は水産物の汚染で出漁が見合わせられたり、挙句は汚染された冷却水を違法に海洋投棄する事態になっているのに、大手メディアは、すべて後付けで報告するだけの報道で、現時点でどのような問題が予測されるか、どのような用心が必要か、何も報道しない。しかも、政府や東京電力に都合の悪い情報が出ているネットに関しては、そんなものは信用するな、などと言ってるようでは、やはり、大手メディアは原発推進勢力の一翼を担っていると言っていいのではないか。莫大な広告料収入という事実からも、彼らがそうならざるを得ない「動機」は十分と言える。つまり、カネに目が眩んで、報道機関の使命を忘れたと言うわけだ。






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最終更新日  2011年04月16日 09時02分27秒


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