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2012年10月25日
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カテゴリ:歴史認識
 ジャーナリスト失格の櫻井よしこを番組に出演させたNHKの不見識を、琉球大学名誉教授の高嶋伸欣氏は10月12日の「週刊金曜日」で次のように批判している;


 櫻井よしこという自称「ジャーナリスト」がいる。もっぱら『週刊新潮』や『産経新聞』など札付きの保守系メディアで、時代遅れの反共主義を振り撒いている。その限りであれば、いつものことだ。

 だが「天下の」NHKが総合テレビに堂々と登場させたことまで看過してはいられない。NHKスペシャル「領土めぐる対立の行方」、2時間の特別番組(9月23日夜)でだ。櫻井氏は尖閣諸島や竹島の領有、さらには「従軍慰安婦」問題で、偏狭なナショナリズム丸出しの主張を、臆面もなく展開した。

 韓国側が日本の教科書の固有領土論を問題としたのに対し、「教科書記述に干渉するのは内政干渉になる」旨の反論をした。その直後に韓国で子どもたちが「独島(トクド・竹島)はわが国土」と教えられている場面が映ると、「韓国の独島教育が心配」と言明。番組の中で、矛盾した言動をさらけ出した。

 さらに櫻井氏は「歴史認識は一致できない、ということを大前提にして日中、日韓の議論をすべきだ」と主張。「産経文化人」意識そのままの発言だ。

 その前提を踏まえながらも、他国の言い分も学習の場では知る機会を作るべきだが、保守派はそれを言わない。社会問題は両論併記が教科書検定の必要条件だが、文科省も知らぬふりだ。

 あげくに、同氏は「日中韓三国の中で、日韓が手を組まないでどうするのか?」とまで、言ってのけた。中国敵視の本性をさらけ出した発言に、他の出演者からのフォローはまるでなし。

 もともと櫻井氏は、事実など二の次にして反中国・ナショナリズム鼓舞の言動をくり返しているアジテーターなのだ。その証拠に、この番組でも今や資料的価値が誰からも認められていない1980年代前半の文献を持ち出して、「慰安婦」問題は存在しないと主張した。それ以後の実証的な研究成果にまるで学んでいないということだ。

 櫻井氏がそのような古証文を持ち出すのであれば、同氏の重大な古傷に触れないわけにはいかない。859号(2011年8月19日)の本欄で指摘した件だ。時に96年10月3日、横浜市教育委員会主催の教員向け研修会での講演だ。「ジャーナリスト櫻井よしこが見た日本、学校、子ども」という演題からはずれて、「慰安婦」問題は存在しないと言い出し、同問題で福島瑞穂氏をやりこめたと語ったのだ。しかし、福島氏との会話がまったくの捏造(ねつぞう)であったことを、櫻井氏が後日認めている。その経過が、月刊『創』97年4月号に明記されている。

 だがこの件は、なぜかあまり知られていない。しかし、言論報道分野の者であれば、知らないでは済まされない。欧米の言論界であればこの不祥事によって、櫻井氏は過去の人とされたはずだ。日本では逆に保守的なメディアが、もてはやし続けている。そこへ今回、NHKの番組でさらに権威付けがされたことになる。NHKの出演者選びの水準はどこまで下落するのか。これでは、他の出演者が気の毒だ。


2012年10月12日 「週刊金曜日」915号 58ページ「メディアウォッチング-自称『ジャーナリスト』櫻井よしこを出演させたNHKの不見識」から引用

 ジャーナリストが講演の中で、ありもしない話をでっち上げて現職の議員を誹謗するという行為は、あってはならないことで、犯罪を取り締まる職業の警察官が自ら犯罪に手を染めたような不祥事である。そんな人物を、三流新聞や俗悪週刊誌がもてはやすならまだしも、天下のNHKが番組に出演させるとは、受信料を払っている国民としては看過できません。櫻井よしこがどういう人間なのか、メディアは実態を世間に周知するべきです。また、領土問題を扱う番組にこういう人物を出演させて、ナショナリズムを煽ろうとしたNHKの姿勢も問題があると思います。







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最終更新日  2012年10月25日 18時41分46秒
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