佐々木丸美復刊本・完結!/佐々木丸美展のお知らせ
ついに、ついに佐々木丸美さんの復刊本が完結!全18巻が手元に届きました!20歳で『雪の断章』文庫本に出会って以来、単行本で全巻手元に揃えたい!と願い続けた夢が、ようやく、ようやく実現しました。楽天さんは、相変わらず画像UPが遅いようですので(笑)アフィリ画像はUP次第、後ほど貼付けるとしてまず、各帯文からご紹介。 『水に描かれた館』招かれざる客の殺意館の悲劇は終わらないさらなる事件に揺れ動く<館>の物語いとこ達が命を落とした冬も過ぎ、春の足音が聞こえ始める頃。おばの財産の継承する甥と姪として、館の財産目録作成に立ち会うべく再び百人浜を訪れた涼子たちだが、おばが招いたコレクション鑑定家の中に<招かれざる客>がいることに気づく。館は嵐のため断海の孤島となり、またしても奇妙な事件が発生するが・・・。 『夢館』前世の記憶を抱く少女伝説の<館>は永遠にーー伝説の<館>3部作、ついに完結!吹原家の当主・恭介と孤児の千波は不思議な縁に引き寄せられ、運命的な出会いを果たす。雪の屋敷に帰り着いた、転生と夢と記憶の物語。幼くして縁の河を流され、吹原家にたどり着いた孤児の千波。何者かの悪意を感じながらも、当主である恭介を「先生」と呼び恋い慕い続ける。そんな中、繰り返し夢に見る<崖の上のガラスの家>と<ドレスの少女>は千波の記憶を揺り動かすがーー。今回も味戸さんの表紙絵が素敵です。『夢館』の巻末には、佐々木丸美作品の登場人物の相関図も掲載されており、「あれ?この人の名前、確か何処かで見たような・・・」「この人の親は誰で、これはどの物語の流れからくるものだったっけ?」という丸美ワールド初心者にありがちな、しかし、そこがわからないと世界全体がつかめず面白さも半減するという混乱も、これがあれば一目瞭然(とまではいかないけれど ^^;))。しかし、改めて相関図を眺めてみると、その複雑怪奇さに驚くばかり。これを作成したかた(復刊活動の中心であった一ファンの方々)のご苦労もさることながら、これを脳内で組み立てた佐々木丸美ってぇ人は、なんて、なんてすごいんだ!!!と感嘆しきり。また、『水に描かれた館』の単行本だけに掲載された「あとがき」も収録されており、痛烈なマスコミ批判と著者の孤高の精神が目を引きます。『私が一言いえば、門前の小僧が何を言うかとばかりあげ足を取る者もいるが、 推理を文学に近づけんとしてささやかに努力する者の道をはばむ輩には石を投げ返す。 また、お遊び推理小説をふりかざして、これが推理文学であるなどという一群とは一線を引きたい。 おごり高い暴言と思わば思え。誰がなんと言おうと私はユートピアをめざす。 人々はよく、どのジャンルを書く作家になりたいのかと聞く。私は答え方を知らない。 (中略) すべての楽器をこなして音楽家であり、すべての対象物を描いて画家であり、 すべてのジャンルを描いて小説家であると思うのだが。』 (『水に描かれた館』 あとがき より)写真一番右側は、ブッキングさんの全巻予約特典『佐々木丸美の軌跡』という小冊子。年表や、丸美さんご本人がスクラップしていた作品やインタビューの新聞記事、復刊前のオリジナル表紙絵など、ファンなら涙モノの内容なのですが、中でも一番嬉しかったのが、『直筆原稿』のコピー!!!昔の事(昭和50年代)ですから、当然、パソコンはなく、手書き原稿。パソコン原稿だと、訂正箇所はきれいに消えて修正されてしまいますが、手書き原稿は、著者の試行錯誤の軌跡が垣間みれるのが、ファンにとってはとても嬉しい。また、きっちりとかかれた個性的で読みやすい文字にも佐々木さんご本人の気質が表れているように感じました。復刊活動にご尽力された皆様、本当にほんとうに、素敵な宝物を、どうもありがとうございました 尚、今回の復刊完結を記念して5月9日(金)~15日(木)まで北海道の紀伊国屋書店 札幌本店さんで『佐々木丸美展』が開催されます。味戸ケイコさんの趣のあるカバーイラストや直筆原稿の展示の他、トークイベントや朗読会も開催されますので、お近くの方は是非足をお運び下さいませ。入場無料です※このポスター画像は二次配布用に許可をとってあるものだそうですので 丸美さんファンの方々は是非、この画像を利用してご自分のブログで宣伝なさってくださいませ♪