3.11
世界一表現力のあるひとでもどんなに他人に寄り添うことの出来る人でもあの日のあの衝撃をかなしさを 無念を怒りを 恐怖を くるしみを的確にあらわすことなどできやしないたった一年で あの時の傷が少しでも癒えたなんて私には到底思えないむしろ 時をおいたことで当時よりも冷静に振り返られるようになり余計 怖さや悲しみが増しているようにさえ思うそれは 被災した方々は勿論のこと首都圏で帰宅難民になったひとたちやTVであの映像をリアルタイムで見て言葉をなくした人たちやそのひとたちそれぞれに 深い深い一生消える事のない傷を残していて「忘れないようにする」とかそんな次元の話ではないように思う復興は 確かに大事だ前を見て生きることは 確かに大事だでもあまりにも前へ前jへと急ぐばかりで ほんとうにたいせつな目に見えない、一番大事な事を置き去りにしてはいやしないか犠牲となられた多くの御霊に祈りを捧げ今も哀しみとともにある人たちに寄り添いながらわたしたちにできることはなにかあの地震のあとの 政府の対応や報道の姿勢こそ私たちが「忘れてはならない」ことではないのか津波や地震や原発の悲劇はたとえ忘れたいと思う人がいたとしたってけっして忘れられやしないだろう生涯 消えはしないだろう悲劇を塗り重ねてはならない「なかったこと」にしてはならないそのために ひとりひとりができること『無関心』をやめることあきらめないこと未来のために 少しでもよい国を きれいな国土を子どもたちに残すこと