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2008.08.27
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(←単行本/文庫・上下→)

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
遠子(とおこ)と小倶那(おぐな)は双子のように育った。
都に出る日、小倶那は誓った…必ず遠子のもとに帰ると。
けれども小倶那は「大蛇の剣」の主として帰り、
遠子の郷をその剣で焼き滅ぼしてしまった…。
「小倶那はタケルじゃ、忌むべき者じゃ」
大巫女の託宣を胸に、
何者にも死をもたらすという伝説の勾玉の首飾りを求めて旅立つ遠子。
だが、ついに再び会う日が来たとき、遠子の目に映った小倶那の姿は…?

神代から伝えられた「力」をめぐって、
「輝」(かぐ)の未裔、「闇」(くら)の未裔の人々の選択を描く、
ヤマトタケル伝説を下敷きにした壮大なファンタジー。




おもしろかった!!
本の厚さ3センチ、全666ページと長編なので、
ついつい積読本のなかでも後回しにしがちだったのだけれど(笑)
読み始めたらやめられず、2日で読破。
昨日なんて一日で550ページも一気読みしてしまいました。
こんなに一気に読んだのは久しぶりで、なんともいえない達成感!(笑)

今作も前作『空色勾玉』同様
輝の一族に伝わる『大蛇(おろち)の剣』と
その破滅的威力を抑える5つの『勾玉』が物語を牽引していきます。

<あらすじ>
それぞれの「持ち主」である
小倶那(おぐな)と遠子は、幼なじみのように、また兄弟のように育ちながらも
それぞれの一族の「運命(さだめ)」によって離ればなれになってしまいますが
離れる時に交わした小倶那(おぐな)の
「もう一度かならず遠子のところに戻って来る」
という約束だけを心の糧に日々を過ごします。
ところが、輝の大王の策略にはまった小倶那は、
実の兄を殺し、郷を焼き付くし、
それを止めようと各地を奔走する遠子の行く先々を先回りするかのように
小倶那は各地を焼き尽くして行きます。
「あんなに哀しい目をした勝者はいない…」
そんな噂を耳にした遠子は
輝の皇子として各地で猛威をふるう
「タケル」となってしまった小倶那を倒すのは自分しかいないと
決意を新たに剣の力を封じる4つの勾玉を探すたびを続けるのですが…



『空色勾玉』もよかったですが、私はこちらのほうが好きです。
最初の方は、児童文学のひな形といってもよい、
少年少女の成長して行く過程での友情が愛に変わる話だけかと思いきや、
最後はぐぐっと大人の小説顔負けの「真の愛」まで描かれていて
しっかり「読ませて」戴きました。

終盤に登場する岩姫の言葉が印象的です。

『愛情から生まれるものが悪いはずはないと、かの女性も考えたのじゃ。
 そなたは力を持ち、彼女と同じ忌まわしさを競って、その少年を奪い合うつもりか?
 それがはたして少年にとって良い事なのか?』

『こうしろとわしにはいえぬ。そなたは自分で歩いてきた。
 自分で見つけなければ納得などせぬだろう。
 だがそなた、おそらく玉の御統(みすまる)の最後の主となるであろう
 橘の裔(すえ)の娘に、これをいってやることはできる。
 勾玉は、勾玉だけを力とするものではないことじゃ。
 そなたの御統には明(あか)の玉がないが、三野の明の勾玉とはなんだったのか、
 その意味を考えてみなさい』



この言葉を考えに考え、どうすればいいのかわからなくて悩む遠子。
それでも小倶那を止める事は出来ない、と最後には涙で見送りますが
それが最良の結果をもたらす事になります。


児童文学とはいえ、
裏表紙に「対象:高校生以上」と書かれている通り
内容は大人が読んでも十分楽しめるものです。


というか、こういう子供向けの説明ちっくな文章ではなく
もっと余韻を持たせた、大人向けの話としてリメイクしたら
ものすごく面白くなるんだろうなあ~、このシリーズ。。。







話はそれますが。

物語の終盤で、神話の
「オトタチバナ姫の伝説」をモチーフにした話が出てきます。
(設定場所は違いますが)
遠子はおそらく、この姫をモデルに描かれた人物なのでしょう。

私は以前、霊視されたときに「橘」という文字が見える、と言われ
以来18年、ずっと気にかかっていました。
この物語を読んでいると、苦笑する部分が沢山出てきます(爆)






さて、次は最終章『薄紅天女』だ!






 

  

    
   





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最終更新日  2008.08.28 14:28:48
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