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2005年06月08日
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カテゴリ:まつげさん

昨日の日記にたくさんの励ましありがとうございましたっす。マジパワーがみなぎってきました。楽天にレスつけられないほど忙しいってのは俺の中ではすごいんっすけど、皆様のコメントは一字一句感動いたしましたっす>< とりあえずバナナ&カロリーメート&お饅頭という線ですすめてるっす。ってどっちかというと、これっすよねw 約束のまつげさん本編最終回っす
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午前1時のまつげさん -6- 最後の夜
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魔女が少女に変わった夜から、何日かたった。

大晦日の夜になった 僕は相変わらずまつげさんに呼び出されて、赤坂の大きな神社に初詣に行く事になった。まだ新年まで時間があるというのに、人はけっこういた。屋台やおみくじでごった返していた。誰かが相当高価な(1980年代当時)、携帯用テレビを地面において流していた。大晦日ご用達の番組が流れていた。僕はその画面に目が留まった

そのテレビ画面にはアノ人がいた。

ヒットした自分の歌を歌っていた。国営放送の国民的な大晦日の巨大歌番組だ。もちろん生放送はまちがいない。
そして、僕のとなりにはまつげさんがいる。僕はなんだかドキドキしてきた。
この瞬間、まつげさんとアノ人が同一人物という推測は消えたわけだ。でもなんだかちょっとホッとした気持ちもあった。僕にとってはもう アノ人よりまつげさんのほうが、よっぽど近くて、愛しい存在だったからだ。でも、僕の中にはこれらをはっきりさせたい気持ちが強くあった。僕はわざと食い入るように、アノ人の歌っている画面を見た。まつげさんも、その画面をジーッとにらんでいる。

僕はわざと言ってみた。
「僕、この人の歌、大声好きなんだよね」

「知ってたよ 部屋に貼ってあるもんね」

まつげさんは、意外にそっけなかった。僕はドキドキしながら確信に触れた
「まつげさん この人にちょっと似てるよね」

「そう?」
またそっけなかった。でもちょっと怖そうな顔をしていた。

それからしばらく二人は無言だった。僕は少し不安になってきた。そして、"まつげさんとアノ人の関係なんてどうでもいいじゃないか"と 思いはじめた。今、僕の隣にはまつげさんがいる。そしてきっと まつげさんはもう僕の恋人なんだ。あの夜、僕から好きだと告げて、あんなことしてしまったんだもん。そうだアノ人の事は忘れよう。そうしないと まつげさんに対して悪すぎる。

「ごめんね。今はまつげさんの事だけが好きだよ。アノ人はただ…」
自分でも何の言い訳だかわからなかったけど、あわてて言った。そしてまつげさんの手を握ろうとした。まつげさんは 目を閉じて少し笑った。

「大丈夫だよw」
まつげさんは、僕の手を振り払うようにしてそう言った。

「あのね。キミはこれからも ボクと同じ女に出会い続けるよ」

「え?」
意味がわからなくて、聞き返そうとしたけど、まつげさんはものすごい早足で僕から遠ざかっていってしまった。僕はあわてて追いかけたけど、初詣の人ごみの中に見失ってしまった。それは年が明けて1時間たったやっぱり午前1時の事だった。

結局、独りで帰路についた。僕は直感的にまつげさんとはもう会えないような気がした。実際それからまつげさんとは会っていない。まつげさんのいたホテルの部屋はチェックアウトされていた。僕は僕のくだらない興味のせいで、まつげさんを失う事になってしまって深く絶望していた。お正月だというのにずっと沈んで、部屋からでてこなかった。

そしてそれから5日して、とんでもない電話が僕の自宅にかかってきた。
母が知らない女の人からというので、電話をとった。もしかしたらまつげさん?とも思った。

「あけましておめでとうございま~す 送ってくれた絵、すごいいいです。ごめんなさいそれを伝えたくて、住所から電話番号調べちゃいました~」

信じられない事に、声の主はまつげさんではなくアノ人だった。そう、まつげさんとまったく同じ声のアノ人だった。
そう、まつげさんと初めて会った日の数日前に、僕は自分で書いた絵を アノ人に送っていた。もちろんファンレターのあて先宛。それは世間一般で言えばただのファンレターだ。どうせ事務所に届き、目を通される可能性も薄いファンレター。それでもちゃんとした事務所は、ファンレターの返事は本人に届くようになっている。それが印刷されたものでも、ファンレター処理係りの書いたものであっても、ファンにとってはうれしいのだろう。

あまりの出来事に絶句していた。

「ホントに気に入ったんですよ~もしよければ明日会いませんか?都合はどうですか~?ちょっとお願いしたい事もあるのですよ」

信じられないような話だが、僕は明日、アノ人に会う事になった。まつげさんは僕の前から消えて、アノ人が僕の前にリアルな存在として現れた。

そう言えば明日は1月6日、僕は17歳になる。








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まつげさんの正体はいったい何だったのか、まず 考えられるのは二重人格説っすよね。同一人物で、まったく違う人格が切り替わるあれっす。そう考えるのがむしろ自然なんっすよ。でもそれが違うという裏づけがあるわけっす。おおみそかに見た生放送はなんだったんだろうって事になる。どう考えても同じ時刻に まつげさんと アノ人が違う場所に存在していたことになるわけっすよ。だから、僕の中では双子説というのもあったんっすけどね。それはずいぶんたってから、打ち砕かれるっすよ。サトミシリーズの最後に登場する14番目の彼女"理美子"に一卵性の双子の妹がいて、紹介された時、俺はとんでもない事を知ったっす

「双子ってまったくいっしょじゃないんだ…」

そうなんすよ。ま~これも双子によると言えばそれまでだけど、まつげさんとアノ人ほどは似てなかったわけっすね。特に恋人になるほど、近い存在だとよくわかるっす。双子って実は見分けがつくんすよ。一卵性であってもね。だとしたらまつげさんは 誰だったのだろう。もちろん俺の精神病説、幻覚説も未だに、有力っす。だけど、俺の妄想が作り出したいもしない脳内彼女がまつげさんだったとして、俺は普通に高校に行ったりはしてたわけだし、家族とも普通に接してたわけだし、そんなピンポイントな幻覚を見続ける事がありえるんすかね。

ちなみにアノ人のお願いとは、イラストの仕事だったっす。それがきっかけで、俺の絵は本にのったりするようになったんっすよね~。アノ人とはそれから長い間、仲のいい友達のような関係で、ずっと続いていたっす。そして、俺が16番目の彼女にフラれた直後に、いっしょにテレビの大きな仕事をする事になり、それがきっかけで恋人になったっす。16歳の時ファンだった人と10年以上を経て付き合う事になったわけですから、やっぱりこれはこれで、漫画みたいな夢物語っすけどね。ただ俺はそんなにもあこがれていた人さえ 大事にできなかったっすよ。寂しさに耐え切れず去っていったっすT_T 最低の男っすT_T
まつげさんの言い残した、 "同じ女に出会い続ける"という不気味な呪いのような言葉どおり、俺は17人もの同じ誕生日の女性と出会い続けたわけっすね。ただ まつげさんの呪いに現在も尚、縛られているかというと、そうでもなさそうな気がするっすね。なんとなくですが、まつげさんから始まって、アノ人を最後に呪いは解かれた気がするっすよ。それはそれでちょっとだけ寂しいような気もするっすけどねw でも俺はまつげさんのおかげで、自分の道を見つける事ができた。それはやっぱり感謝してるんっすよね。そして、今回この日記を書いてみんなにコメントいただいたおかげで、なんだか未練の様なものがふっとんだ気がするっすよ






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最終更新日  2005年06月08日 15時43分09秒
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