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テーマ:ノンジャンル。(2210)
カテゴリ:企画モノ
今日のテーマソング:佐野元春「経験の唄」
今日、後輩が会計ソフトに入力した伝票をチェックしていたら、支払先の欄に「護口神社」と入力されているのを発見しました。 伝票の原本を見ると確かに年配の社員の文字で「護口」とは書かれていたんですが、この場合の「口」は「國(国)」の略字体。若い世代にはなじみの薄い表記みたいで、書かれたまんまを入力しちゃったようです。にしても、「護口」なんて歯周病予防の神様でも奉ってる訳じゃあるまいし(笑) 「国」を「口」と略して書くのは略字の世界ではマイナーな部類に入りますが、他の略字も、目にする機会は激減しましたよね。ワードで変換できないのが非常にもどかしいんですが、「門」が使われている字や「第」の略字あたり。変換できるやつだと「闘」の略字の「斗」とか、あと、強引に文字として出しちゃいますけど、「職」の略字の 「耳ム」 なんてのも、このところさっぱり見かけなくなりました。 このテの略字って、人々が漢字を使っていく中でより使いやすい方向に改善して広められていった経緯があると推察するんですが、JIS規格の浸透によって、個人の言語表現の場として主流になりつつあるPC上では完全に使えなくなっていますよね。先に挙げた字はいずれも略字の域を出ませんが、やがては「峠」「畑」「働」の国字のように、日本語を豊かにする可能性だってあったはず。戦後の当用漢字制定が伝統文化としての漢字をズタズタにしてしまったのなら、JIS規格は、漢字が今後発展、変化する可能性を抹殺してしまったような気がするんです。 それに、冒頭の例にもあったように、世代間での文字認識断絶という問題もあります。第二水準で構わないんで、これらの略字を加えてもらいたいし、一般で広く使われている新しい略字があるならば積極的に取り入れる柔軟性が欲しいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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