980896 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

CATのアメリカ東海岸留学

CATのアメリカ東海岸留学

良心的な留学業者?

これだけ長いこと留学していると「留学ビジネスをはじめませんか?」などと誘われることもある。もちろん断っているが、なぜかといえば留学ビジネスは「お客さんの満足」を目標にしていたら絶対にビジネスとして成り立たないと思っているからだ。

自分も今まで個人的に留学の手助けをしたことはあるけど、それぞれのケースに費やした時間は相当なものがある。業者を利用する留学生ももちろんそういったサービスを期待してるんだろうけど、業者が自分がやったような丁寧さで個々の客に対応していたら絶対にビジネスとして成り立たないと思う。

余談になるけど、最初に業者留学した留学生が途中から進路変更をしたいというケースを手伝ったこともあったがその時に一部の業者がいかに酷い仕事をしているかということも知った。

例えば大学をターゲットにした留学を斡旋する場合「顧客が期待していること」はたぶん「留学して意味のある学校」に入学し「卒業」することだと思う。この期待に応えることははっきりいって不可能だ。

学校の選び方のところで触れたような、留学して意味のあるそれなりの学校は業者がコネなどで送り込めるようなところはほとんどない。ところが業者の広告などを見てみると、ずらりと提携大学名がならび、時には「アメリカの名門大学」などと書いてある。それらの大学は本当に「名門」なんだろうか?

そしてなまじそれらの学校に入学できたとして、そこから「卒業」できるかどうかとなるとこれはもう本人次第で全くの水ものなのだが、業者は高い卒業率を掲げてそこから留学すれば問題なく卒業できるようなイメージで広告していることが多い。

留学業者は学校選びを手伝ってくれるだけではない。入学手続きやビザの申請、はたまた航空券の手配なんかもやってくれるところがある。その手数料たるや・・・。記入事項が英語であるというだけで、日本の人はものすごいことをしてくれているのではないかと思ってしまうのかもしれないが、たかだか入学願書、項目こそ日本のそれより多いことが多いが、書く内容はたいしてかわらないし、ちょっとインターネットで検索すれば誰かしらがどこかで解説してくれている。

エッセイのアドバイスや添削などはありがたいのかもしれないが、十分参考になる本も掃いて捨てるほど出ている。実際、日本にいる人は気付いていないのかもしれないけど、日本は実は英語に関する環境が非常に充実しているのだ。



日本で英語を身につけようとしている人(特に日本から出たことがない人)にとっては想像できないことかもしれないが、世界の他の国と比べて日本はむしろ英語を勉強する環境に非常にめぐまれていると思う。そこらじゅうにあふれる英語学校の看板。本屋にいけばもの英語系の本の洪水。これだけめぐまれていて、まだ英語が身に付かないのは環境が悪いからとか、よい本が見つからないから、などと言うのかと思ってしまう。

こちらの語学学校で旧ソ連の国から来た留学生グループがいたのだが、連中は母国語(ロシア語ではない)と英語の辞書すら持ってなかった・・・というのはちょっと大げさだが、たった一冊のボロボロの辞書をみんなで使い回していた。見せてもらったが一見してそこらに転がってる英和辞典より内容が充実していないのは明らか。もちろん参考書云々なんてものは一切なし。でも連中、日本の留学生よりぐんぐん伸びてたよ、英語。

それとくらべて電子武装までしてる日本人は・・・。

結局環境に恵まれていたとしても(英語圏に留学したところで)本人に
やる気がなければ身に付くものも身につかないと思う。



なにはともあれ、斡旋業者がやってる手続き代行なんて、本当にたいしたことないものばかりだ。留学してから、いかにたいしたことないことを高い金を払って頼んでしまったかということに気づく留学生も多い。(入学手続き以外にビザ手続きというステップもあるが、留学系の掲示板を見れば「業者に頼んだのにビザ申請が却下された」というメッセージは意外に多い。実際、業者を使って申請したからといってアメリカ大使館がビザ発給の際に特別な配慮をしてくれるようなことは一切ない。)

そして始末に負えないのは「これだけ金を使っているんだから大丈夫だろう」と留学生側が思っているほど(彼らのアドバイスなどを見聞きするにつけ)業者の「サポート」は頼りにはならないということだ。(実際、留学カウンセラーと言われている人たちのどれだけが他人にアドバイスができるほどの留学経験があるのだろう?)

要するに客の無知につけ込むビジネス(でまかせも方便?)ほどオイシイものはないということかもしれない。

そして、留学ビジネスの最大のうま味は、留学が失敗に終わってしまっても絶対にクレームがつかないということだ。「勉強しなかったあなたが悪かった」と言えば留学生には返す言葉がない。ここらへんは受験産業と同じか、いや、受験産業は「合格率」を公表しているが、留学業者は公正な卒業率を公表していないケースが多くよくあるトリックは「もうついていけないので辞めます」と留学生が自ら言い出した場合それを「自己都合」ということにしておいて、卒業(失敗)率の計算に入れないというやつだ。実際のドロップアウトはほとんどそういったケースだろうに・・・。

なにはともあれそんなわけで業者にとって「留学」が取り扱っている商品だとすると、商品のクォリティを保証しないでいいわけで、品質保証なしの商品を売り逃げできる商売。これはオイシイ。

留学ネタ ←ブログ内フリーページの留学ネタリンク集。
 各フリーページの簡単な説明つき。


ブログHOMEに戻る

(2007年9月2日更新)

ASPアクセス解析


© Rakuten Group, Inc.