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●本日の一冊:「30歳からの成長戦略」山本真司(PHP研究所)
本日のできごと--------------------- ○12/26: 外出して食事。その後、「ハウルの動く城」を見る。宮崎アニメは好きなので見たかった。今回も本当に丁寧な作画。背景まで手を抜いていない。登場人物もワンパターンなところもあるが、よく描けている。細部の楽しさ、わくわくも忘れていない。臆病な魔法使いを繊細なままで守ろうとするヒロインも宮崎アニメらしくていいなー。 ----- 本日は「30歳からの成長戦略 「ほんとうの仕事術」を学ぼう」の連続感想2回目。第1章~第2章にかけて。 本日の一言----------------------- 「どのように自分を成長させることが本当の競争に勝つために必要なのか、そして成長のために何を学び、何を学びの対象から捨てるのか、あなたの”成長戦略”を自分の頭で考えなさい。そして、成長戦略実現のためのアクション・プランを立案しなさい。」 -山本真司 ---------------------------- 連続感想「30歳からの成長戦略」その2 ●第1章 成長戦略を構築しよう 本書はそもそもどんな背景から書かれたのか?そんな著者の問題意識が第1章で説明されている。 前作「40歳からの仕事術」で同世代のビジネスマンに向けてエールを送った著者が気がついたこと。それは前作の読者が同世代はもちろんのこと、意外にも若い世代、特に30代の熱心な読者が多くいたことである。 著者の頭の中では、この若い世代は妙にさめており、要領が良く、やけに資格試験などに熱心だが、よくわからないとの認識があった。実は私も著者の山本さんと同世代であり、自分の働く会社での感想も似たようなものがあり、そんなことを二人で話したことがあった。 その後、前作のPRも兼ねて、当「楽天」で山本さんがブログを始めると反響がけっこうあった。それも30代からの若手が多く、苦悩して相談を求めてきたものもあったようだ。 そこから著者は考える。自分の今までの認識はちょっと違ったかな。焦っていろいろ勉強をしているようだが、何かが変だ。それは何だろう。 そしてしばらくして見えてきたのが、本書にもある若者に広がる「三つの病」。 1.負け組編入恐怖症:負け組への強迫観念 2.戦略不在症候群:流行のスキルに何でも手を出す 3.目標モデル喪失症:目指すべき目標モデルがいない このような状況は、かつて山本さんも苦い経験をしていたようだ。通常われわれは頭脳明晰でトップクラスのMBA、外資系コンサルタント会社のトップがそんな苦悩していないだろうと思ってしまう。 しかし、彼とて現在の地位に至るまで相当な苦労と努力を重ねてきている。その中から、まさに「自分の頭」で考え、競争に勝つために何を学び、何を学ばないかを決める「捨てる戦略」を体得してきた。 著者の経験したことを、かつての自分と同じように苦しむ若い世代に少しでもフィードバックしようとして書いたのが本書である。もちろん、若い世代だけでなく成長しようと努力を続ける人にもお薦めしたい。 (同世代の私も本書を積極的に支持するひとりです。) ●第2章 ビジネス・スキルより差別化の戦略を 本書の執筆が決まってから、著者は面白い試みを始めた。原稿を毎日のブログで書いてしまうというのだ。これは「楽天」ブログをやっている人は見たことがあるかもしれない。(現在は版権の問題もあり削除されている。) それにはいくつかの意図があっただろう。ひとつめは、著者は本業が出版ではないので、忙しい仕事の合間を縫って執筆するためには強制的に締め切りを自らに設定しないとできないから。これは毎日内容を大量にアップするということで実現された。ふたつめは、ブログで書くことによって生の読者の声を聞け、その中から執筆のヒントが出てくる。 実際のところ、著者に伺うと自分では思っても見なかったようなヒントがブログから得られたようだ。本書のあとがきには30名ほどの名前があげられているが、大部分がブログ仲間だとのことだ。 脱線したが、本章では個人の成長戦略を描くポイントが述べられている。 ここでは、個人の成長戦略の四つの鍵のみ紹介しよう。 1.世に出回るビジネス・スキルを学んでも差別化できない。 概要がわかれば良い。超効率で学んでおく。 2.自分の成長投資する分野を選ぶ。 基準は、「人気のないこと」×「好きなこと」 3.目指すは、「実力派天邪鬼」 大衆化するビジネス・スキルは超効率で学び、そのうえで自分の成長投 資する分野をのせる。 4.その先の目標は「経営者人材」 数字やノウハウだけではない。人生観・価値観を磨く。 山本さんの手にかかると、複雑に絡んでいた事柄がきれいに整理される。これら四つの鍵を身につけるための方法論は・・。次章以降に続く。 成功の第一原則 「実力派天邪鬼」をめざす 年末年始は本書を読んで個人の成長戦略を考える絶好の機会! 読みたくなったでしょうか?-次回に続く ● for chain reading ・「会社を変える戦略」山本真司(講談社現代新書) ・「儲かる銀行をつくる」同上(東洋経済新報社) ・「40歳からの仕事術」同上(新潮新書) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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