カテゴリ:マーケティング
グーグルの技術の根幹は、検索情報のスケーラビリティにある。しかし、グーグルの広告ビジネスとしての強みは、情報量ではなくレーティング、すなわち「検索順位」のロジックにある。
「A」というキーワードでは決して上位に位置できない業者を、「お金さえ払えば、レーティングの高いページに並べて掲載してあげまっせー(ただし別枠だけどねん)」というビジネスモデルだ。 よい検索順位になるためには他の優良サイトからリンクを受けていなければおらず、「その努力に比べれば、数十円数百円 per clickで検索結果1ページ目に掲載できるならオイシイぜ!」という広告主は多いだろう。 しかし同時にこのビジネスモデルは、ユーザーの検索ニーズが「速報性」に向かったときにはもろい。たとえば地震が起きたり、こんかいの堀江社長逮捕のような事件が発生したときには、サーチエンジンの評価よりも「速報性」のほうが情報として重要視される。そのときは、2chのニュー速やブログの新着記事検索の足の速さが重宝される。 http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50345441.html より引用 「私はこの本業のAdsenseこそが最大のリスクだと考えている。実際最近のGoogleの検索に関する技術革新は、かつてほどのスピードが見られない。blogのインデックス化などは、むしろAsk JeevesやLivedoorの方が早い。」 ここでいわれている本業のAdsenseというのはgoogle検索自体のadwordsも含めての意と読めるが、googleは検索のインデックス速度が遅いことがデメリットになりうるだろうか。思うに、たぶんそういう事態は、いまのところものすごくまれだ。「速報性」はユーザーのニーズの1要素に過ぎない。だから、今のところgoogleはブログ検索のような、新着記事に価値がある、みたいなサービスには力を入れない。 もし「速報性があるものが偉いというサーチエンジン」が一般ユーザに重用されるようになると、とたんに新規参入企業、新規コンテンツ屋、スパマーらが台頭してしまい、その瞬間Adwordsのビジネスモデルが崩壊する。googleとしてはそれは避けたい。だから、速報性については、ニュース検索程度にとどめている。 今のところ、ニュース媒体以外の速報性が重要になるケースというのはまれだし、それがブログ検索があまり使われない理由のひとつとなっているが、今後もそうであり続けるとも限らない。 速報を強みにもつ新興ブログ検索 Vs. 自動レーティングに強みを持つgoogle は、かつての 全文検索 + 自動レーティングに強みを持つgoogle Vs. 人間編集のディレクトリに強みを持つYahoo!やAllabout との戦いを彷彿とさせるものであり、ヲチしていくには十分魅力的なテーマだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.01.30 11:35:55
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