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カテゴリ:地図・位置情報サービス
自転車とICTに関するニュースが2つ。
それぞれ異なるアプローチだが自転車の運転支援の話題が並んだのは興味深い。 ------------------------------ “光る環”で道を示す自転車用ナビ「SmartHalo」--防犯機能も搭載 都会の道は複雑に入り組んでいるから、自転車で移動するときにナビがあると助かる。しかし、自動車用のナビは自転車には余計な情報が多すぎて使いにくい。 クラウドファンディングサービスKickstarterで支援募集中のナビシステム「SmartHalo」は、光る環で行き先を指示してくれるので、視認性が高いうえ、多過ぎる情報に惑わされない。しかも、ナビだけでなく便利な機能をたくさん搭載している。 SmartHaloの本体は複雑な操作ができないシンプルな設計になっており、目的地は専用スマートフォンアプリから設定する。設定が済んだらスマートフォンはカバンなどに入れてしまい、あとは地図を見ることなくSmartHaloの光り方に応じて進めばよいので、安全な運転に集中できる。道を間違えて迷子になった場合は、スマートフォンアプリで居場所を確認しよう。停めた場所を忘れても、スマートフォン上の地図で見つけられる。 スマートフォンと連携しており、天候が急に悪化しそうになると光って警告してくれる。電話も光で通知するので、着信に気が付かず逃してしまうことがなくなる。暗くなると内蔵LEDライトが自動的に点灯し、停車すると消灯する。点灯の手間がかからず、消し忘れる心配もない。 防犯機能も備え、駐車中に移動されたりするとアラーム音を鳴らし、LEDライトを光らせて警報を発する。持ち主が動かす場合は連携させたスマートフォンで自動認識されるので、防犯システムを意識する必要がない。スマートフォンを持っていなかったり、スマートフォンのバッテリが切れたりしている場合は、SmartHaloの上部をあらかじめ決めておいた特定のタップパターンで叩くと、防犯機能を解除できる。 フィットネスツールとしても使用可能で、走行した時間や距離、平均速度、消費カロリー、移動経路などを自動的に記録してくれる。距離や時間、消費カロリーの目標値を設定しておくと、走行中に目標達成すると光って教えてくれる。 Kickstarterでの支援受付期間は日本時間9月24日まで。目標金額の6万7000ドルに対し、記事執筆時点(日本時間8月26日12時)で約6万5000ドルの資金を集めている。 (CNET Japanより) 楽視網、通信機能を備えた自転車を開発 楽視網信息技術(中国のインターネット動画配信大手) 通信機能などを備えた自転車を開発した。走行中に会話が楽しめるほか、スマートフォンのアプリを使い走行距離などを記録できる。価格は3999元(約7万4千円)から。 健康志向の高まりから、都市部の若者を中心に需要を見込む。8月19日に販売を始め、同社によると、初日は1秒で100台で売れたとしている。 スポーツ番組の製作などを手掛ける子会社、楽視体育が開発した。新型自転車はモニター画面を搭載し、天気やニュースを見られるほか、地図で近くにいる友人を探すこともできる。近距離無線通信「ブルートゥース」も備え、一緒に走る自転車仲間と会話をすることも可能だ。 指紋センサーで施錠するほか、心拍数を計測して坂の傾斜などに応じて自動的に最適なギアに設定してくれるという。商品は3種類を用意し、価格は使用する素材に応じて3999~3万9999元。 中国では健康志向の高まりから、ランニングなどの運動を好む若者が増えている。楽視網はこうした動きをとらえ、スポーツとネット技術を組み合わせた事業の強化を進めている。 (日本経済新聞より) ------------------------------ 「SmartHalo」の方はシンプルであることを前提にしている。 ナビそのものは視認性の高さを指向しており、ナビ以外の部分でもスマホと上手に連動させている印象。 安全性を考慮しているのは近年の道路交通法の自転車への様々なルール化の流れに沿ってのことか。 クラウドファンディングを利用しているように、開発ありきの姿勢も好感が持てる。 一方の楽視網の方は自転車そのものの開発というのが特徴か。 自転車そのものが通信を担うなど多機能化が指向されており、運転支援というより自転車そのものがICT化されている印象。 「モニター画面を搭載し、天気やニュースを見られ、地図で近くにいる友人を探すこともできる。ブルートゥースを備えることで一緒に走る自転車仲間と会話をすることも可能」ということで、自転車そのものを居住空間(という言葉は違和感があるが)と捉えているのが興味深い。 今後様々なエンターテイメント化の可能性がある一方で、運転の安全性との兼合いは気になるところ。 自動車についてITSが飛躍的に進化していることは周知の通りだが、高機能化の波は自転車にも押し寄せているということだろうか。 地図とどのように連動するのかも含めて今後の動きに注目したい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.08.27 01:08:47
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