チョコレートの香りは集中力や記憶力を高めることが
脳波や学習実験から実証されています。
東邦大学:鳥居 鎮夫名誉教授
チョコレートの香りの生理心理効果より
陸上競技のスタートの反応実験や音と光の反射実験で
チョコレートの香りが運動能力を高めることが確認されました。
香りは鼻と脳で感じます。
鼻から入った香りは鼻腔内の嗅覚細胞を刺激し、香り成分は電気信号に変わります。
視覚、聴覚、皮膚感覚等からの電気信号は、
脳の表面の大脳皮質を経由して大脳辺縁系に達するのですが
香りによる電気信号は大脳辺縁系に直行し、そこから大脳皮質の前頭葉に到達します。
大脳皮質は”知覚””認知””理解”等の役割をします。
大脳辺縁系は”感情””感覚””直観”つまり、考える前の反射的行動を司ります。
つまり、嗅覚は”大脳辺縁系”~”前頭葉”
他の感覚は”大脳皮質”~”大脳辺縁系”~”前頭葉”という経路をたどる訳です。
前頭葉では、CNVという脳波が発せられますが
CNVは、注意、期待、集中等の精神活動を反映し、期待波とも呼ばれます。
CNVは、前頭葉の神経活動が活発な時に大きくなります。
チョコレートに含まれる香りを嗅いだ時と、香りが無い時では
CNVの発現に大きな違いが出ました。
チョコレートの香り成分の中でも、フェニールアセトアルデヒドが
適度な覚醒状態と集中力・注意力を高めることが確認されています。