カテゴリ:ミステリー
本日ご紹介するミステリーは、汀こるものさんの「
空を飛ぶための三つの動機」です。 タナトスシリーズになります。 ●あらすじ 代議士の息子である立花美樹と真樹。人の死を引き寄せる美樹とそれに巻き込まれる真樹のために警視庁では二人のための護衛を付けていた。八人目である高槻の部下として九人目が用意される。彼女の父親は、かつて美樹たちの護衛を務めていた。 ●簡単な感想 湊さんが高槻さんたちに語り聞かせるという形での過去の回想話が主になっています。 事故に巻き込まれた美樹たちと護衛が山をさまよった挙句にたどり着いた子供たちのための療養所で繰り広げられるクローズドサークル形式の話です。 登場人物が多いです。登場人物の印象がいきなり変わったりするのと、視点が動くので誰のものか把握しにくいところもありました。 以下はネタバレを含む感想です。 読まれた方のみ反転してご覧ください。 真樹が多重人格者でした、というのは疑いたくもなりますが事実でしょうか。かつては美樹をいじめていたわけで、今の甲斐甲斐しいともいえる真樹とは確かに一線を画していますが。意地悪な真樹から美樹好みの優しい真樹になったわけですが、たまに以前の真樹が出てきて美樹を傷つけるとか、そういう話っぽいです。意地悪な本来の真樹にしてみれば美樹のせいで閉じ込められているようなものなわけですから、気持ちはわからなくもないですが。 真樹視点なのに「真樹が~」と書かれるのが不思議ですが、真樹の一人称は心の中では「真樹」なのでしょうか。別人格の真樹が出てきていて自分を客観的に眺めていたということもありえるのかもしれないですが。 立花邸の外で首をつっていた人はサトミの父親ということで良いのでしょうか。偶然名前が一致しただけというのは出来すぎですし。でも、恨むのであれば立花家ではないと思うのでなぜあの場で首を吊ったのか良くわかりません。 佐伯さんはこれで退場でしょうか。今回は浅岡さんが出てこなかったわりには回想でなくても人の多い印象ですし、ごちゃごちゃしそうなのでどちらかだけで充分な気がします。 以上です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.11.14 23:36:45
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