西尾維新「恋物語」
本日ご紹介する本は、西尾維新さんの「恋物語 」です。物語シリーズのセカンドシーズンファイナルです。●簡単な感想出だしから前の作品のネタバレが含まれるように思うので、あらすじはなしで。今回はちょっと意外な人の視点で語られました。語り部になるといい人っぽくなります。今回は結構地味な話でしたが、こういう話も良かったと思います。以下はネタバレを含む感想です。読まれた方のみ反転してご覧ください。まだ続くのは小説の最後を読めば明らかでしたが、しかし続きますね。結局何冊になったのでしょうか。西尾さんのシリーズで最長編になっているのかもしれません。今回は貝木さんがメインで撫子がサブでした。タイトルのひたぎも結構登場してはいますが、脇役でした。恋物語が示すのは暦とひたぎではなく、貝木さんとひたぎだったような気はしますが、そうはいっても今のひたぎがぶれているわけではないので良かったです。羽川さんの登場はびっくりでした。貝木さんが妙に避けたそうだった割には特にどうということのない邂逅でしたけど。撫子はあっさり改心?した感じはありますが、結局悪い子ではないのだろうと思います。人を殺して何とも思わないようであればひたぎはもう死んでいるわけですし。蛇は殺してましたけど。撫子の話でのラストシーンの暦をはじめみんなが集まって撫子に対峙うるというのは結局撫子の想像だけでした、ということで良いのでしょうか。暦と関わるだけで元の木阿弥になるようでは撫子のことは一安心とはいきませんし、むしろ暦の方が撫子に何かあったら関わらずにいられるのかの方の問題が大きそうではあります。撫子の幸せのために自分を抑えられるのか気になるところです。第二の暦を撫子が見つけても問題になりそうですし、撫子自身が変わったわけではないので、漫画家になる夢にどこまで打ち込めるのかが鍵になるような気もしますが、撫子について引っ張ることはないでしょうから、これで幸せになりましたと思っておいた方が無難ではありそうです。最後のシーンは意外性がありました。が、続くのであれば普通に助けられそうです。ファイナルシーズンは扇さんと暦はともかく余接さんなのがちょっと驚きです。臥煙さんの方がありえそうだったので。そうはいってもタイトルになる人がメインになるとは限りませんが。以上です。