カテゴリ:ミステリー
本日ご紹介するミステリーは、貫井徳郎さんの「
崩れる 結婚にまつわる八つの風景」です。 ●あらすじ 結婚にまつわる様々な短編ミステリー。 ●簡単な感想 身もふたもない言い方をすれば、夫婦間で殺すの殺されるのという話になるくらいなら、その前に離婚すればいいわけで、相手が離婚に応じないなら出て行けばいいわけで、子供がいて連れて出て行っても生活もままならないといっても殺人犯の子供にするよりはましなわけで、納得のいくミステリーに仕立てるのは難しいだろうな、と思います。そんな前向きな人ならはじめから殺さないでしょうけども。 実際に読んでみたら夫婦間のトラブルは少なかったです。結婚といっても必ずしも相手が問題になるわけではないので、色々な作品が読めました。 以下はネタバレを含む感想です。 読まれた方のみ反転してご覧ください。 崩れる…表題作になっていましたが、ひねりのないストレートな作品なので評判がそんなに良かったというのが意外でした。 怯える…前作が前作なので最後がハッピーエンドで良かったです。 憑かれる…高校時代のことはひどいかもしれませんが、幸せな結婚をして亡くなった後に化けて出る?ほどのことかなと思います。 追われる…模擬デートなんかしたらその気になる人は実際にいそうです。会社がきちんと対策を立てていないと大変なことになりそうだと思います。片桐さんへの仕打ちはひどいですが、牧恵のいうことも一理あると思いました。 壊れる…仕返しされるのもしょうがないです。 誘われる…公園で一人でぶつぶつつぶやいている状態なのに、坂井さん相手だときちんと話せていたのは不思議ではありますが、どんでん返しは良かったです。 腐れる…発表順に掲載されているようなので致し方ないとは思いますが、前作で語り手が異常だったので、二作続くことはないだろうと思えたのは少々残念でした。娘でなく父親だったとひねっていますが、可能性を作品の掲載順で潰してしまうのはもったいない気もします。 見られる…数日に一回のゴミ出しにしては詳細にばれすぎな気もしますが、「結婚する資格がない」で婚約者を真っ先に疑うところが駄目な気がします。婚約しているのなら会社の人や親せきも知っているのでしょうし。実は陰険な人だったと納得できる何かがあるなら婚約破棄できると良いです。 以上です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.01.10 21:31:02
コメント(0) | コメントを書く
[ミステリー] カテゴリの最新記事
|
|