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2012.07.01
カテゴリ：ミステリー
本日ご紹介するミステリーは、乾くるみさんの「
 スリープ」です。 ●あらすじ ＴＶで活躍していた１４歳の羽鳥亜里沙。ある時を境に急に姿を消した少女は未来科学研究所で眠っていた。氷漬けにされていた彼女は、３０年後に目を覚ました。 ●簡単な感想 面白い構成の話でした。 ３０年後の世界の描写も楽しめました。 どういう展開になっていくのか期待しながら読み進められました。 以下はネタバレを含む感想です。 読まれた方のみ反転してご覧ください。 氷漬けにされていたアリサと、アメリカに行った亜里沙とは別の世界のありえた亜里沙かと思っていたので同一の世界だったことには驚きました。アリサが作られた存在だということも。戸松さんが亡くなってから亜里沙が来るまでの時間はそう長いものではなかったのでしょうけど、絶望してしまっていなくて良かったです。戸松さんは３０年間も他に見向きもせずに一人の少女を想い続けるというのはちょっと無理がある気がしましたが、本物の亜里沙と寸前まで行っていたのならちょっと納得しました。ただ、冷凍睡眠から蘇らせたという話なら良かったですが、恋しさのあまりに作り出したというのは理解を越えていました。それくらいならもっと本物の亜里沙を口説けばよかったと思いますし。修復不可能な状態になってしまったのでしょうけど、ロマンチックというよりは他に目を向けられなかった偏執狂的な人なイメージです。 以上です。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
Last updated
2012.07.01 21:25:10
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