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カテゴリ:インドネシア田舎暮らし
インドネシアのジャワ島に住んでいた時、一度だけ葬式の手伝いに行ったことがある。
田舎では葬式や結婚式を自宅でおこない、村人や親戚が手伝う。 朝、葬式のある家の裏木戸をたたいた。 出てきた女性と握手をし紅茶の葉と砂糖を手渡した。(人がたくさんあつまり紅茶と砂糖を消費するのでこの組み合わせだったが米などでもよいらしい) 木戸をくぐると半屋外の台所ですでにたくさんの女性が作業をしていた。 かまどがありいくつか大きな鍋がかかっている。こういう場は男女の仕事が分かれている。料理は女性の仕事。料理する人盛り付ける人、にぎやかだ。 私は棺桶に捧げる花輪を作ることになった。 白いジャスミンの花と、丸い葉と、椰子の葉をじゃばら折にしたものを針で糸に通していくのだ。 サンダルを脱ぎ、ござの上にあがる。人と花と葉と飲み物であふれている。 世話好きなおばさん達が葉の折り方や通す順番を教えてくれる。 手仕事が好きなわたしには楽しかった。 庭では男性達が竹で出来た簡易建物(日本でいえば運動会のときのテント?)を組み立てている。この建物やたくさんの皿、コップ、ござは村人の共有物で、このような儀礼があるときににその家に運ばれる。 葬式の準備だけれど全然湿っぽくない。みんな笑いながら作業をしている。 世間話をしているのだろう。(ジャワ語の会話だが私はジャワ語がまったくわからない) みんなこの場を楽しんでいるふうだ。 (もちろん悲しむ人もいる。家の中では亡くなった人の奥さんが泣き崩れており、まわりに何人もの人が付き添っていた) しばらくすると、向こうの方からバケツリレーのごとく人々の手を介して食べ物の皿が回ってきた。そうなれば手を休めて食事だ。 そんな風にして3時間くらいいただろうか。旦那が戸の外まで迎えに来たと告げられた。その場の女性みんなと一人一人握手をして、私はおいとますることにした。 慣れないジャワ語オンリーの中にどっぷり浸かり、少々疲れた私だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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