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カテゴリ:カラーマーケティング
ドイツ選挙まで、約10日余りとなりました。
アンジーとシュレーダーの討論戦から始まって、 昨日はまるでCDUのまわしものかのように(笑) 彼らのカラーマーケティングについて色々と書きました。 さて、昨日の続き どうして問屋が卸さなかったのか!? ドイツの色彩心理学者いわく、一言 「Zu viel」= too much そう、やり過ぎなのです! オレンジは、ただでさえ目を引き、動的な色。 言い方を換えれば、使いすぎるとうるさくなってしまうのです。 『主張』が目立ち、上辺のみ的な印象さえも与えます。 さらにオレンジは、70年代に様々なプロダクトで人気だったため、 ”レトロ”な雰囲気も呼び起こすことから、 その時代にファンキーな音楽や、楽しい思い出のある年代の人々に とても好まれる色でもあるのです。 そんな理由からも CDUのみでなく、一般の会社のコーポレーションカラー、 プロダクト、そして人々のネクタイ等 あらゆる所でオレンジの『主張』が見られるのです。 ↓ ということは、溢れるオレンジ人気の中で、 CDU=オレンジ という印象を作るための余りの使いすぎに 色が一人歩きしてしまっているのです!!! ↑ ここが問題! オレンジの力を借りて『友好的』で『親しみやすい』イメージ作り。 それは賢い色選択でしたでしょう。 しかし『Too much』となってしまっては、そういったイメージを通り越し ただの オレンジ軍団 に過ぎなくなってしまうのです。 カラーマーケティングはあくまで助けになる力であって、 その色のみが目立ちすぎてしまったら、効果の程も期待を下回るでしょう。 これは、パーソナルカラーにおいても同じです。 自分のパーソナルカラーは、色のみが主張するためでなく、 自分自身を引き立たせるために色を用いるのです。 『色』としての印象を作り出すのではなく、 そこから醸し出す全体の印象を作り出すことが大切な事。 全てはバランス。 さて、話を一番元に戻しますね。 討論戦では、数々の厳しいルールが引かれました。 ◎アンジーが『女性』であることが影響を及ぼさないように ◎特に目立つ、CDUのカラーマーケティングが影響を及ぼさないように あくまで全て、フラットな条件での討論になるために。 どちらの党にも属していない色として そして 空気、空のように壮大な広がりを持つ色として スタジオの色は『青』 が選ばれました。 RTL(放映局)のロゴとして赤、金、黒の色が文字に使われた以外 少しでも、どちらか一方の党を思わせる色使い 例えばCDUのオレンジやそれに近い物は全て取り除かれました。 候補者アンジーとシュレーダーの服装は、『黒』。 作り上げられた外見の、『やわらかい』アプリコットアンジー 『友好的』オレンジアンジーはここにはありません。 勿論あらゆるパーソナルトレーニングとコーチングを受け、 発言内容をもコントロールされ、 まるでCDUのロボットのような存在にさえ感じさせられる彼女でしたが 結果は人々が思っていた程悪くはありませんでした。 貫禄もあり、人々にも好かれるベテランシュレーダーに対し、 良くあそこまで頑張ったと言う意見も多くありました。 この先、どうなってゆくのでしょうか。 もしもアンジーが勝利を得た場合、その後の彼女の服装は、 どのように展開されてゆくのでしょうか。 ドイツ選挙、目が離せません。 ◆自分たちを売るためのカラーマーケティング ◆一人歩きしてしまったカラー そして ◆影響を及ぼされないように作られた空間とルールも又、カラーの仕業 選挙戦で見られる様々な色彩トリック たまにはこんな風に選挙を見てみるのも ビジネスや身の回りのヒントになるのではないでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.09.07 17:57:08
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