そして映像メディア販売・レンタルのビジネスは終焉を迎える・・・
DVD Shrinkの配布で逮捕者が出た模様です。悪法もまた法なりということで、仕方ないといえば仕方ないですね。ただ、考えてみても可笑しいというか、円盤メディアの個人的複製自体を明確に規制してしまったことは、すなわち円盤メディアの将来性を否定するものでしかないと、そう思えるのです。もし音楽CDのリッピングが違法だったら、今どき音楽CD買おうなんて思う人は殆どいませんよね。もちろん、映像コンテンツはメディアの性質が違って何度も繰り返し鑑賞する類のものではないとか、DVDやBlu-rayのプロテクションを解除することが違法であって、ノンプロテクトのディスクならコピーしても違法じゃないとかっていう違いはありますが。気に入った映像メディアを高画質で手元に置いておきたいからBlu-rayで購入したけど、とりあえずタブレットで観たいと思ったらネット配信のコンテンツも購入しないといけません。なら、配信だけでいいですよね。どうせ将来さらなる高画質のメディアか配信でリマスター版が出るから今Blu-ray買う必要なんかありません。そもそも何度も繰り返し観る類のものではないわけですし。すでに傾向は出ていることと思いますが、今後ますます円盤や物理メディアの販売は減るでしょうし、レンタルに至っては完全になくなるでしょう。だからといってその分有料のネット配信に移行するとも思いませんけどね。社会的にインフラに必要以上の負荷をかける害悪ですし。まあネット配信はもっと当たり前になるとしても、コンテンツホルダーにとってプラスのビジネスになるとは思わないわけです。円盤を購入していつでも好きなタイミングで観られるのと、都度お金を払って配信で観るのとでは鑑賞に対する心構えとかスタイルが全然変わると思います。また、全く別の観点ですが、日本のアニメなんかは異常に高額なメディアを特典商法で売っていますが、最近は某サイトで売上情報などを見ても採算ラインと言われる数を超える作品は非常に少なく、むしろ「ここまで売れないか!?」と思うものが少なくありません。深夜アニメの粗製濫造が一因と言えますが、そもそもまともに売る気があるとは思えない価格設定では余程の傑作か、クソ作品でも信者に支えられているものしか売れるはずがありません。もう、完全にオフラインの映像コンテンツ販売は終焉に向かっているとしか思えないわけですよ。コンテンツホルダーと流通事業者が利権を守ろうとして法律まで変えさせた結果が、むしろ彼らのビジネスをぶっ壊してしまうという。この先ノンプロテクトにして1枚1,000円とかで売るぐらいの気概があればまだいいですけどね。映像配信も今は決め手がないから、下手をするとそこも最終的にアップルやアマゾンに取られてしまうかもしれないですね。