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1988年の商品先物取引を担当するようになって、今も思いが残ることのもう一つが、人です。
就職をしてしばらくの若い頃、尊敬する上司に言われました。「ポストが1,2年で変わる中で、一つのポストのたびに、3人ずつでもその後も付き合える人が持てたら、すばらしいことだよ、車田君。」 2度目に商品先物取引を担当するようになるまで6年近くのブランクがあったのですが、この間、商品先物取引の業界の方との交流はかなり続きました。人間の関係が続くということは、お互いに相手に対していい感情を持っているということだと思います。 三木谷さんが記者会見で、ドットコモを「怪しげな業界を怪しげでなくする会社」と言われて、商品取引業界の中には気を悪くした方もたかもしれませんが、「危ない」、「やったら大損をする」、「勧誘がしつこい」といったマイナスのイメージが商品先物取引にあることは否定しがたいことです(ドットコモはそのマイナスイメージを打ち破る会社となります)。 担当したときに、このマイナスイメージから、「商品取引業界の人と付き合いは大変だろう」と慰めの声をかけられたこともありましたが、あにはからんや、きちんと接するとこっちのことを大切にしてくれる人が多かったです。まあ、噂話が多い、業界の間で「役所のこれはおかしい」とひとたび流れができると修復が大変、との難点はありますが。1998年の法律改正で業界に打撃を与えかねない手数料の自由化に取り組んだときも、手数料自由化の証券業界や為替自由化の下での海外の業者との競争に負けないためには、手数料自由化が避けられないと辻説法をしたら、最後はほとんどの人が納得してくれました。 商品先物取引業界に人生の大半を置いている方々にとって、今回の私の試みがとどのような影響をもたらすかわかりません。ただ、思うのは、この業界の人が好きでなかったら、私の残りの人生をこの業界に置こうと思わなかったのではということです。ドットコモにお客様が移る会社もあるかも知れません。それでも、この業界がマイナスのイメージを脱することの一助になれれば、少しは喜んでもらえないかと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.01.18 23:24:10
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