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リビアに対する攻撃の中で米英仏軍は「飛行禁止空域」の設定という「限度」を大幅に逸脱、ムアンマール・アルカダフィの邸宅を破壊した。攻撃側の主力はアメリカ軍なのだが、ロバート・ゲーツ国防長官は国連の決議を超えていると懸念を口にしている。リビア政府は市民64名が殺されたと主張、アラブ連盟のアムル・ムーサー事務総長も「話が違う」と困惑しているようだ。こうした声を意識して反政府側は自分たちの犠牲者が8000名を超えていると主張して米英仏軍の攻撃を正当化している。
何度も書いているように、米英仏軍は「人道」のために介入しているわけではない。当初からネオコン(アメリカの親イスラエル派)は軍事介入に積極的だったが、その中心的な人物のひとり、ウイリアム・クリストルはFoxニューズで地上軍の派遣が必要だと言っている。 こうなると、リビアは民衆蜂起でも内乱でもなく、侵略戦争の領域。民主化を望んでいた人々にとって「革命は盗まれた」ということになる。 米英仏が革命を盗んだ理由として想定されているのは石油。リビアを攻撃している国々がサウジアラビアをはじめとする湾岸の独裁産油国の弾圧、民衆殺害に「寛容」な理由も石油にあるだろう。 こうした下心で始めた戦争を中東/北アフリカの庶民が支持するとは思えない。このまま戦争を続けると、アフガニスタンやイラクのようなレジスタンスが始まる可能性がある。サウジアラビアをはじめとする湾岸諸国の軍事的な弾圧はイラクなどを不安定化しつつあり、これから中東/北アフリカ全域に戦乱が広がることもないとは言えない。これがネオコンの目的なのだろうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.03.21 18:07:11
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