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《櫻井ジャーナル》

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2013.05.31
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 未承認の遺伝子組み換え小麦がオレゴン州の農場で見つかったことを受け、日本の農林水産省はウェスタン・ホワイト小麦2万4926トンの入札を中止したという。アメリカ農務省によると、モンサントの除草剤を散布しても一部の小麦が枯れることがなかったことから発覚したのだという。この小麦は1998年から2005年にかけて試験が行われたが、認可申請を撤回していた。

 モンサントはアメリカの主要農作物のうち、主に飼料として使われるトウモロコシ、大豆、アルファルファは遺伝子を組み換えた商品を売り出しているが、人間が直接食べる小麦は市場へ出していなかった。

 言うまでもなく、遺伝子組み換え作物の安全性は確認されていない。長い期間、何世代にも渡る調査をしても生物の歴史を考えれば不十分なのだが、それほど本格的な調査をする前に、危険性を示す研究結果が出ている。昨年9月、フランス政府は遺伝子組み換えトウモロコシと発癌の関連性がラットの実験で示されたとして、保健衛生当局に調査を要請したのだ。

 フランスのカーン大学の研究チームは200匹のラットを使い、ラットの寿命に合わせて2年間にわたって実験した結果、モンサントの遺伝子組み換えトウモロコシ「NK603」を食べたり、除草剤「ラウンドアップ」と接触したラットのグループに腫瘍を確認、臓器にもダメージが見られたとされている。

 こうした腫瘍の多くは18カ月をすぎてから発見されているのだが、欧州食品安全機関に所属する委員会は2009年、90日間(3カ月間)のラット実験に基づいて「従来のトウモロコシと同様に安全」としていた。

 これに対し、フランス政府はHCB(バイオテクノロジー高等評議会)とANSES(フランス食品環境労働衛生安全庁)にカーン大学の研究に関する調査を要請、その結果、従来の安全性評価が疑われるような点は何も確認できなかったという。「データが不十分」ということらしい。

 こうした研究発表の裏側で、胡散臭い動きがあったようだ。例えば、フランス駐在のアメリカ大使だったクレイグ・ステイプルトンは2007年12月、フランスに対して長期にわたる「報復」が必要だと政府に進言している。こうしたアメリカ政府の働きかけがあることは、ウィキリークスが公表した外交文書で明るみに出た。

 アメリカでは政府も議会もモンサントのカネ儲けを必死に守る。例えば、今年、アメリカで成立した包括予算割当法案の中には、遺伝子組み換えに関する重要な条項が潜り込ませてある。第735条。別名「モンサント保護条項」。遺伝子操作作物の作付けを規制、あるいはブレーキをかけることを禁止している。

 ところで、今回、問題になっている遺伝子組み換え小麦は承認されていない。未承認の遺伝子組み換え作物も自然界を汚染し始めていることが確認されたわけで、承認されているものは拡散を止めようがない。





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最終更新日  2013.06.01 02:51:35



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