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《櫻井ジャーナル》

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2013.10.31
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 中東/北アフリカの情勢、エドワード・スノーデンが内部告発したNSAの監視活動など世界には大きな問題が山積しているが、そうした中でも11月8日にも始まると言われている東電福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールからの燃料棒取り出し作業は注目され、世界の人びとは固唾をのんで見守っている。

 現在、4号機のプールには1533本(使用済み1331本と未使用202本)の燃料棒が保管されていて、それを来年末までに「共用プール」へ移す予定だという。この燃料棒に含まれる放射性物質は広島に落とされた原爆の約1万4000発分に相当、プールが倒壊したり水が抜けたなら現場へ近づけなくなり、福島第一原発の敷地内にある1万1000本以上の燃料棒から放射性物質が放出される事態も想定できるという。

 その場合、セシウム137放出量で比較すると、米国放射線防護審議会が見積もったチェルノブイリ事故の85倍以上になり、その影響は地球規模に及ぶと見られている。そこで、燃料棒取り出し作業は全面核戦争の寸前だったキューバ危機なみのリスクがあると言う人もいるわけだ。

 こうした危険性のある作業だということが日本の外では指摘されているのだが、国内では、それほどでない。事故直後に放出された放射性物質の量にしても、日本では事実を無視した計算で過小評価されているとする指摘がある。

 設計では、圧力抑制室(トーラス)の水で99%の放射性物質が除去されることになっているのだが、気体は爆発的にトーラスへ噴出、しかも水は沸騰していたので、水が放射性物質を除去するという前提が成立しない。しかも、格納容器は破損しているわけで、放射性物質の大半が環境中に出てしまったと見るべきだ。そこで、福島第一原発で放出された放射性物質をチェルノブイリ原発の2倍から5倍になると原子力技術者のアーニー・ガンダーセンは見積もっている。(アーニー・ガンダーセン著『福島第一原発』集英社新書)

 事故の実態にしても、これから行われる作業のリスクにしても、日本の政府やマスコミは沈黙している。現場で働く人びとの劣悪な状況を伝えるのもインターネットや外国のメディアだ。政治家、官僚、企業の経営者や労働組合、学者、マスコミの主流は原発推進派であり、事実を隠蔽するために広域暴力団が暗躍している。原発の推進は犯罪的だが、原発推進派は犯罪の領域に足を突っ込んでいる。

 放射線量の高い劣悪な現場で働かされている多くの人が社会的な弱者。騙され、連れてこられた人も少なくないと言われている。家族がいなければ、体調を壊しても闇から闇に葬ることが容易。こうした実態を取り上げるメディアの多くは外国系だ。必要な人間は騙して連れてくる・・・「従軍慰安婦」の場合と似ている。





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最終更新日  2013.11.01 01:07:51



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