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《櫻井ジャーナル》

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2014.08.03
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 有名な中国の兵法書、『孫子』は「兵は詭道なり」と説いている。戦争とは騙し合いだということのようだが、この「詭道」をモットーにしているのがイスラエルの情報機関、モサド。アメリカも嘘を多用してきた。例えば、1898年にラテン・アメリカへ軍事侵攻する口実に使った「メイン号爆沈事件」やベトナムへ本格的な軍事介入をするために仕組んだトンキン湾事件。

 また、ユーゴスラビアを破壊するときには人権、イラクへ先制攻撃するときは大量破壊兵器、リビアやシリアでは民主化運動弾圧、イランは核兵器開発、ウクライナではネオ・ナチを使ったクーデターやその後の住民虐殺を民主化であるかのように宣伝している。ちなみに、日本軍の真珠湾攻撃は実際に日本軍が奇襲攻撃したのであり、これを含めることはできない。

 要するに、侵略するときも「正当な理由」があるかのように演出してきたのだが、ここにきて嘘を連発しすぎて人びとに信用されなくなってきた。勿論、騙された振りをしていた方が自分たちの利益になると考えている人も少なくないようだが、かつてのような影響力はない。

 好戦派も嘘を言うのに飽きたのか、余裕がなくなったのか、ネオコン(親イスラエル)の米上院議員、リンゼイ・グラハムは、口だけとはいうものの、ガザでの虐殺を批判する国連に対して「黙れ」と演説の際に叫んでいる。追い詰められ、威嚇して窮地から逃れようとしているように見える。

 イスラエルが使う究極の威嚇手段は核兵器である。1970年にエジプトのガマール・アブデル・ナセル大統領が52歳の若さで心臓発作のために急死、その跡を継いだのがヘンリー・キッシンジャーの傀儡だったアンワール・サダト。キッシンジャーはエジプトを勝たせる戦争を行い、ナセルの影響力を弱め、サダト大統領をアラブ世界の英雄に仕立て上げてイスラエルにもプレッシャーをかけようとした。そして1973年に第4次中東戦争が勃発する。

 窮地に陥ったイスラエルでは核兵器の使用が検討され、モシェ・ダヤン国防相は核攻撃の準備をするべきだと強く求めたとされている。アメリカはイスラエルの反撃を支援するために物資を供給してバランスを図り、停戦に持って行こうとするのだが、イスラエルの機動部隊がスエズ運河を越えてエジプト軍の背後に回り込みはじめ、状況が一変してエジプトが厳しい状況になる。

 その段階でキッシンジャーはイスラエルから停戦の内諾を得るのだが、実際には攻撃を止めない。そこでソ連はイスラエルが停戦の合意を守らないなら軍事介入するという姿勢を見せ、アメリカ側では「赤色防空警報(核戦争)」が出された。サダトを英雄にしようとして始めた戦争が全面核戦争へ移行する可能性が出てきたのだ。イスラエルのダヤン国防相は核攻撃の準備を始め、目標をダマスカスとカイロに定めたという。イスラエルへの支援に消極的なリチャード・ニクソン米大統領を恫喝したという見方もある。恐らく、今でもイスラエルは核兵器をアメリカに対する脅しとしても使っているだろう。

 本ブログでは何度も書いているが、アメリカの好戦派は第2次世界大戦後、先制核攻撃を目論んできた。最初の山場が1963年。これはジョン・F・ケネディ大統領が体を張って阻止した。21世紀に入ってまた核攻撃熱がアメリカでは高まり、2006年にフォーリン・アフェアーズ誌へ掲載されたキール・リーバーとダリル・プレスの論文は、アメリカはロシアと中国の長距離核兵器を第1撃で破壊できると主張している。

 第4次中東戦争の際、ソ連は軍事介入の動きを見せたが、湾岸戦争のときにはそうしたことはなかった。それを見て強気になったのがネオコンで、その後もロシアはアメリカが脅せば怖じ気づくという前提でプランを立てているようだ。アメリカの属国になるか、核戦争で消滅するかとロシアを脅しているつもりだが、今のロシアは屈服しないだろう。第4次中東戦争の時もそうだったが、「想定外」の展開で核戦争になる可能性は決して小さくない。

 こうした状況の中でエボラ病が広がり、患者をアメリカ本土へ運んだことへ疑いの眼差しを向ける人もいる。非常に危険なウイルスを自国へ持ち込めば環境中へ漏れる可能性があるわけで、それを口実に戒厳令を布告するのではないかいう推測もある。また、感染地帯で何らかのエボラ病に関する実験をしていた細菌戦の専門家が実験を中止するという情報も疑惑のひとつになっている。迷走中のアメリカだけに、不安に感じる人は少なくないだろう。





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最終更新日  2014.08.04 09:54:27



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