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《櫻井ジャーナル》

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2014.09.26
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 シリア領内をアメリカ軍が空爆した理由はIS(イスラム首長国。ISIS、ISIL、IEILとも表記)の殲滅らしいが、そのISより凶暴なアル・カイダ系武装集団「コラサン」が存在すると西側メディアは宣伝しはじめているCBSテレビにはマイク・モレル元CIA副長官が登場、「解説」していたが、その中で西側の人間をリクルートしていると指摘している。今後、西側諸国で監視/管理強化、つまりファシズム化をさらに推進するつもりなのかもしれない。

 アメリカ政府はアル・カイダに矛盾したふたつの役割を演じさせてきた。リビアやシリアで明確になったように、ひとつの役割はターゲット国の体制を倒すための地上軍。もうひとつはアメリカ/NATOの軍事作戦を容認させるための「テロリスト」としての役割。日本のマスコミは「伝統」に則り、こうした事実を「見猿、聞か猿、言わ猿」だ。

 戦争を継続するためにアメリカ/NATOは恐怖心を煽らなければならない。そのために「妖怪」が作り出されてきたわけだが、人びとを脅すためには「より恐ろしい妖怪」が必要になり、「ドラゴンボール症候群」に陥ってしまったようだ。

 1970年にズビグネフ・ブレジンスキーはイスラム系武装集団を編成、ソ連軍をアフガニスタンに引き入れてソ連に「ベトナム戦争」を味合わせることに成功したが、その武装集団の中からアル・カイダは生み出された。何度も書いたことだが、アル・カイダはCIAに雇われ、訓練を受けた「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイル(データベース)にすぎず、統一した戦略や指揮系統は存在しない。プロジェクトが計画されると戦闘員として派遣されるだけだ。

 プロジェクトを計画するのはアメリカ、カネを出すのはサウジアラビアというパターンが基本。長い間、アル・カイダを雇ってきたのはバンダル・ビン・スルタン。しばしば「バンダル・ブッシュ」と呼ばれるほどアメリカ、特にブッシュ家と関係が深い。

 スルタンはアフガニスタン、イラン、ニカラグアの反革命ゲリラを支援する工作が本格化した1983年からアメリカ軍がイラクを先制攻撃してサダム・フセイン体制を倒し、フセインの裁判が行われた2005年まで駐米サウジアラビア大使、2012年から今年まで総合情報庁長官を務めていた。

 4月15日、彼は「健康上の理由」で総合情報庁長官を辞職して姿を消すのだが、今は国家安全保障問題担当顧問だ。現在、アル・カイダはサウジアラビアのアブドゥル・ラーマン・アル・ファイサル王子が動かしていると言われているが、スルタンの影響力が消えたわけではないだろう。

 中東にしろ、アフリカにしろ、ウクライナにしろ、破壊と殺戮の根本には「永久戦争」を目論んでいるようにしか見えないアメリカ、サウジアラビア、イスラエルの三国同盟が存在している。中には「パックス・アメリカーナ」を肯定的にとらえている人もいるようだが、これは武力による独裁体制。ジョン・F・ケネディ大統領が言ったように、それは「墓場の平和」であり、「奴隷の安全」であるにすぎない。真の平和を望むなら、この極悪同盟に立ち向かい、押さえ込む必要がある。





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最終更新日  2014.09.26 22:09:46



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