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《櫻井ジャーナル》

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2015.05.05
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 アメリカのテキサス州で開催されていたイベントの会場近くで5月3日にふたりが殺された。イベントの主催者は反イスラムの立場から戦争熱を煽る活動を続けている「米国の自由防衛構想(AFDI)」。預言者ムハンマドの「風刺画」のコンテストを行い、優勝作品には1万ドルを提供することになっていた。要するに、イスラム教徒を挑発、自分たちを憎悪させることが目的で、イスラム教徒を攻撃しているオランダの自由党党首が基調講演する予定だったという。1週間以上前から「ISISの信奉者」がイベントを襲うように呼びかけていたと伝えられたようで、当然、警備は強化されていただろう。

 殺されたのは襲撃犯とされるエルトン・シンプソンとナディル・スーフィ。ふたりはルームメートで、シンプソンは遅くとも2007年の段階でFBIが監視対象にした人物だと伝えられている。その監視下、AFDIのイベントを襲ったことになる。

 この「攻撃」に関し、ISIS(イラクとレバントのイスラム首長国。ISIS、ISIL、IEIL、ダーイシュとも表記)が自分たちの関与を認めたというが、「司法監視」という団体は先月、メキシコへ入り込んだISISの戦闘員が自動車を使った攻撃を計画していると主張、アメリカ政府から否定されるということもあった。

 テキサスはジョン・F・ケネディが暗殺されたダラスがあり、ジョージ・W・ブッシュの地盤でもある。ジョージ・W・ブッシュの父親は大学時代にCIAからリクルートされているが、表の顔は石油業界の実業家。そのテキサスで現在、石油産業が揺らいでいる。石油相場の下落でシェール・ガスやシェール・オイルに関連した企業の経営が立ち行かなくなっているようなのだ。

 アメリカでは、捜査機関や情報機関の関係者、あるいは監視下にある人物が「テロ」に関係するケースがある。2001年9月11日の出来事もそうで、イスラエルの情報機関も登場した。2012年にはオハイオ州を流れるカイヤホガ川に架かる橋を爆破しようとしたとして5名が逮捕されたが、この容疑者はFBIの囮捜査官が提供した偽物の爆弾を橋に仕掛けたのだという。

 2013年にはボストン・マラソンのゴール付近で爆破事件があり、3名が死亡、百数十名が負傷した。爆破の直前、爆破を想定した訓練があるというアナウンスが流れ、周辺には大きなリュックを背負った複数の人物がいた。そうした中、なぜかタメルラン・ツァルナエフとジョハル・ツァルナエフの兄弟を容疑者だとして追い始める。兄のタメルツランは射殺され、弟のジョハルは重傷を負った状態で拘束されたが、タメルツランは逮捕された際、歩いていたともされている。

 ふたりの母親は冤罪を訴え、FBIは3年から5年の間、息子たちを監視下におき、彼女にもしばしば接触し、「過激派のウェブサイト」を息子が利用していると警告していたと主張している。

 しかも、兄弟のおじ、ルスラン・ツァルナエフは1992年から2年間、CIAとの関係が指摘されているUSAIDの「顧問」としてカザフスタンで働いているという。そのルスランが結婚したサマンサ・フラーの父親はグラハム・フラーというCIAの幹部だった人物。

 タメルランは2012年の1月から7月にかけてロシアに滞在、ワークショップ/セミナーに参加しているのだが、主催したコーカサス基金はジェームズタウン基金というワシントンDCを拠点とする団体と協力関係にある。ジェームズタウン基金は1984年に創設されたのだが、その際にウィリアム・ケーシーCIA長官が支援、2010年からズビグネフ・ブレジンスキーも理事として名を連ねている。

 アメリカの外でも不可解な事件が起こっている。2005年にはロンドンの地下鉄で爆破事件があり、その際、事件とは無関係なブラジル人のジェン・シャリス・ジ・メネジスを追跡していた警官が射殺した。至近距離から11発、あるいは12発の弾丸が撃ち込まれたと言われている。また、実行犯として逮捕された4名も無関係だとする説が存在する。

 2011年にノルウェー政府はリビア空爆に参加している部隊を8月までに引き揚げると発表するが、そうした中、7月に与党労働党の青年部が企画したサマーキャンプが襲撃されて69名が殺されている。オスロで殺された人を含めると合計77名になる。公式にはアンネシュ・ブレイビクの単独犯行だとされているが、複数の目撃者が別の銃撃者がいたと証言している。

 2012年にはフランスのトゥールーズでユダヤ人学校が襲われた。この事件で犯人とされているモハメド・メラはアル・カイダとの関係が指摘されているのだが、その一方でフランスの情報機関DGSEや治安機関DCRIの協力者だという情報も流れている。

 今年1月にフランスの週刊紙、シャルリー・エブドの編集部が襲撃された事件にも少なからぬ謎、疑問点がある。例えば、容疑者の特定は素早すぎないか、プロフェッショナル的な技術をどのようにして身につけ、襲撃に使った装備をどこで調達したのか、射殺される際の稚拙な行動と整合性がないのではないか、スキー帽で顔を隠している人間が身分証明書を自動車に置き忘れているのは「9/11」のときと同じように不自然ではないのか、襲撃しながら自分たちがイエメンのアル・カイダだと叫んでいるのもおかしくないか、襲撃の後、どのように非常線を突破したのか、事件の捜査を担当した警察署長のエルリク・フレドゥが執務室で拳銃自殺したのはなぜなのか、クリバリがニコラ・サルコジを面談できたのはなぜか・・・。襲撃者と射殺されたふたりは別人ではないかと疑う人もいる。

 この事件では、歩道に横たわる警察官の頭部を襲撃犯のひとりが自動小銃のAK-47で撃ったことになっているが、その場面を撮影した映像によると、ドラマの一場面のように頭部は無傷のように見える。つまり、血が吹き出すことはなく、骨や脳が周辺に飛び散ってもいない。この時に生じた頭部の傷が原因で死亡したとするなら、歩道はすぐ血の海になっていただろう。

 パリの東部にあるイベルカシェル(ユダヤ教徒向けのスーパーマーケット・チェーン)の店舗で射殺された人物は、その時の様子を撮影した映像を見ると、手錠をかけられているのか、手の自由を奪われているように感じられる。武器を持っているように見えない。

 そもそも、ISやアル・カイダはアメリカ、サウジアラビア、イスラエルの三国同盟が作り上げた武装集団、あるいは戦闘員のデータベース。1997年から2001年までイギリスの外相を務めたロビン・クックもCIAの訓練を受けた数千人におよぶ「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイルが「アル・カイダ」だと指摘している。アル・カイダとはアラビア語で「基地(ベース)」や「データベース」を意味している。三国同盟とIS/アル・カイダの関係は本ブログで何度も書いてきた。テキサスの事件も疑問点が多い。





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最終更新日  2015.05.05 19:13:56



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