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11月13日金曜日にパリの施設が襲撃されて多くの死傷者が出ているのだが、フランスのユダヤ人共同体の中では数カ月前から国内でテロ攻撃があると警告されていたという。フランス政府もこうした情報を入手していたはずで、しかも監視システムが強化されていることから何らかの対策が取られていなければならない。
現地から流れて来る情報によると、攻撃参加者は重武装、高度に組織化されていたという。今年9月に中東/北アフリカからEUへ向かう難民を西側メディアが大きく取り上げ始めた直後からその中に戦闘訓練を受けたアル・カイダ系武装集団やIS(ISIS、ISIL、ダーイシュなどとも表記)のメンバーが潜り込んでいると言われ、EU内部での破壊活動を予測する声は聞こえていたのだが、そうした戦闘員よりも高いレベルの訓練を受けている人物がパリでの襲撃に参加している疑いが濃厚だということである。 パリの事情に詳しい人の話では、この都市にはアル・カイダ系武装集団アル・ヌスラ/AQIやIS(ISIS、ISIL、ダーイッシュなどとも表記)の幹部が住んでいる。活動資金はカタールが出しているという。彼らにとってパリはそれほど快適なのだろう。そのパリで彼らが襲撃事件を起こして生活できない環境にするだろうかと疑問に感じる人もいるが、もし本当に彼らが実行したとするならば、そうした環境を放棄しなければならないほど重大な事態が生じているということだろう。 今回の攻撃をフランス政府はシリアへの軍事介入に利用すると推測するひともいるが、アメリカやフランスで近づいている選挙に注目している人もいる。9月12日に行われたイギリス労働党の党首選で勝利したジェレミー・コルビンはトニー・ブレアの政策を否定する立場の人物。 ブレアはアメリカのジョージ・H・ブッシュ大統領と手を組み、偽情報を流してイラク侵攻を実現した人物。イラクからサダム・フセインを排除すべきだとネオコン/シオニストやイスラエルは1980年代から主張していたが、ブレアのスポンサーはそのイスラエルだった。 1994年1月には妻のチェリー・ブースと一緒にイスラエル政府の招待で同国を訪問、帰国してから2カ月後に彼はロンドンのイスラエル大使館で開かれたパーティーに出席、その時に全権公使だったギデオン・メイアーからマイケル・レビという富豪を紹介されている。 その翌月、1994年4月には労働党の党首だったジョン・スミスが死亡、ブレアが後を引き継ぐことになった。そして1997年の総選挙で労働党は勝利、ブレアが首相になる。こうした背景があるため、ブレアは労働組合との関係が希薄で、強者総取りの新自由主義を導入したマーガレット・サッチャーの後を追うことになる。 そのブレアをBAPと呼ばれるグループが支えていた。メディアの大物で親イスラエル派として知られているルパート・マードックやジェームズ・ゴールドスミスが1983年にロナルド・レーガン米大統領と会談、組織している。このグループにはメディア関係者が多く参加していることも特徴のひとつだ。ブレアの路線に批判的な人物が労働党の党首に選ばれたということは、ブレアの背景も労働党員に拒否されたことを意味する。 こうした動きがフランスやアメリカでも生じていた。襲撃の前にフランスで大統領選が行われたなら、国民戦線のマリーヌ・ル・ペンが勝つ可能性があり、アメリカではドナルド・トランプやバーニー・サンダースが人気を集めていた。つまり支配層にとっては好ましくない状況。そうした流れが今回の襲撃で止まったという見方もある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.11.21 05:33:58
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