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シリアとトルコの国境近くでロシア軍のSu-24が撃墜された。ロシア側はシリア領空を飛行中、地上からの攻撃で撃ち落とされた可能性が高いと発表、トルコ側は領空を侵犯した「国籍不明機」をF-16が警告した上で撃墜したと主張している。現段階ではSu-24がどの地点を飛行していたか明確でないが、ロシア側は記録が残っているとしている。 その後、ロシアのウラジミル・プーチン大統領は、撃墜されたSu-24が飛行していたのはシリア領空、トルコとの国境から1キロメートルの地点で、高度は6000メートルだったと説明した。ロシア軍機はISを攻撃してから帰還する途中で、トルコのF-16が発射した空対空ミサイルで撃ち落とされたとしている。トルコに対して何ら脅威になるようなことは行っておらず、撃墜は許容できないとも発言した。 FSAを名乗るグループによると、撃墜されたSu-24のパイロットは脱出に成功したが、地上でFSAの戦闘員が殺害、救出に来たロシアのヘリコプターをアメリカから提供されたTOWミサイルで破壊した。なお、撃墜現場の周辺にFSAは勢力圏を持っていない。また、FSAの幹部、アブデル・ジャバール・アル・オカイディによると、FSAの約10%はアル・カイダ系のアル・ヌスラである。 ネオコンのジョン・マケイン上院議員を中心とするグループがトルコのエルドアン大統領に対し、国防総省はバラク・オバマ大統領と対決する用意ができていて、これを知っているロシアはシリアから手を引くと伝えたとする情報がアメリカから流れている。この話が事実で、エルドアンがマケインの話を信じた場合、世界はきわめて危険な状態になる。マケインはアル・カイダ、IS、ネオ・ナチと結びついている好戦派で、精神的に不安定な人物だともされている。 西側のメディアが いつ「社会の木鐸」だったのかは知らないが、2001年9月11日以降は公然と嘘をつくようになった。勿論、政府も同じ。イラクを先制攻撃する口実に使われた「大量破壊兵器」の場合、嘘をついた本人も嘘を認めているが、その後も嘘をつき続けている。BBCにしろ、CNNにしろ、アル・ジャジーラにしろ、FOXにしろ、勿論日本のマスコミにしろ、まず疑ってかかる必要がある。にもかかわらず、今でもそうしたメディアや西側の政府(特にアメリカ)の流す情報を信じる人がいるとすれば、相当の健忘症なのか、嘘の共犯者なのだろう。 トルコやアメリカ、つまりNATO側はロシアのSu-24が領空を侵犯、警告を無視したと主張しているが、ロシア政府はロシア軍機はトルコ領空へ入っていないだけでなく、トルコのF-16戦闘機が撃墜の際にシリア領空を侵犯していることをシリア側のレーダー記録で確認したとしている。警告もなかったという。そうした状況を踏まえ、ロシア政府はミサイル巡洋艦のモスクワを海岸線の近くへ移動させ、何らかの敵対的な行動が予想された場合は攻撃すると警告した。この海域にはフランスの空母ド・ゴールとアメリカの空母ハリー・S・トルーマンが向かっているので、軍事的な緊張はさらに高まりそうだ。ロシアは脅しても屈服しないということをネオコンはまだ理解できていないのか、世界大戦/核戦争を臨んでいるのだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.11.25 06:09:42
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