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《櫻井ジャーナル》

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2016.01.23
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 2017年にはフランスで大統領選挙、ドイツでは議会選挙が予定されている。アメリカ支配層の傀儡と見られているフランソワ・オランド仏大統領やアンゲラ・メルケル独首相は自国の利益に反する政策を進めてきたのだが、それに対する批判が高まり、自立の方向へ動きはじめた。当然、アメリカ支配層との間で摩擦が起こる。

 そうした中、難民の大量流入が問題になっている。その結果、EU崩壊の可能性も出てきた。特に深刻なのはドイツで、年明け早々、ケルンでは女性が難民と見られる集団に襲われるという出来事があり、メルケル政権に対する批判は強まった。

 難民を大量に生み出した最大の原因はネオコン/シオニストの戦略にある。ジョージ・H・W・ブッシュ(父親)政権で国防次官を務めていたネオコンの大物、ポール・ウォルフォウィッツは1991年にイラク、イラン、シリアを5年以内に殲滅すると口にする。2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとワシントンDCの国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された直後にはドナルド・ラムズフェルド国防長官の周辺でイラク、シリア、レバノン、リビア、ソマリア、スーダン、そしてイランを先制攻撃するという計画ができあがっていた。

 アメリカ軍が率いる連合軍は2003年3月にイラクを先制攻撃し、2007年3月5日付けのニューヨーカー誌にシーモア・ハーシュはアメリカ、イスラエル、サウジアラビアがシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラに対する秘密工作を開始した書いている。実行部隊としてサウジアラビアと緊密な関係にあるムスリム同胞団とワッハーブ派/サラフ主義者が想定されるのは当然だ。

 そして2011年の春、リビアとシリアの体制を転覆させるプロジェクト(アラブの春)をNATO諸国、ペルシャ湾岸産油国、イスラエルは開始、その手先としてアル・カイダ系の武装集団を利用された。リビアでこの事実が明確になった後に出てきたのがIS(ISIS、ISIL、ダーイッシュなどとも表記)である。

 アメリカ支配層の命令というだけでなく、中東/北アフリカの利権に目が眩んだEUの支配層も体制転覆プロジェクトに参加していたが、難民問題が発生するとも警告されていた。そして、その通りの展開になっている。「難民」のタグを付けた侵略軍がEUへの侵略を始めているようにも見える。

 実際、ドイツでは難民の間から、ISの戦闘員が難民としてドイツに入り込んでいるという話が出ている。その危険性は当初から指摘されていたことだが、具体的な事例が指摘されているのだ。

 EUの内部ではアメリカの命令に服従している政府への不満が「エリート」の中でも高まり、アメリカ離れが進んでいる。そうした場合、「特殊作戦」を実行するのがアメリカ流。イタリアでは1960年代から80年代にかけてNATOの秘密部隊、グラディオが極左を装って爆弾攻撃を繰り返している。いわゆる「緊張戦略」だ。同じように、ISの戦闘員を利用して「テロ」を実行、EUのファシズム化を進める可能性がある。

 戦闘員を含む難民の大量流入はそうした「特殊作戦」の一環のようにも見えるが、昨年9月の段階で、難民をドイツへ誘導するツイッターの3分の1以上はイギリスとアメリカから発信されたものだったという。今後、EUが自立の道を歩もうとしたなら、潜入した戦闘員が行動を起こすと考えるべきだろう。EUが破綻、リビア化すれば、ロシアにとっても深刻な事態だ。

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最終更新日  2016.01.24 15:47:19



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