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韓国の朴槿恵大統領が窮地に陥っている。父親の朴正煕が大統領の時代から親しくしている崔順実へ大統領府の情報を渡し、アドバイスを受けていたことも発覚、検察は11月20日に崔と安鍾範前大統領府政策調整首席秘書官らを職権乱用や公務上機密漏洩などの容疑で起訴、朴大統領も共犯だとして立件したようだ。崔のゴルフ仲間の義理の息子にあたる禹柄宇が大統領府民生首席秘書官だったことから、この禹が崔を守っていたのではないかという疑惑も囁かれている。
中央日報系列のJTBC(ケーブルテレビ総合編成チャンネル)が入手した崔順実のタブレット・パソコンに大統領の演説文も44件を含む約200件の文書が記録されていることが判明、その事実は10月24日、大統領が国会で施政方針演説を行った数時間後に公表されて大スキャンダルに発展した。その前、7月26日に中央日報系列のTV朝鮮は、文化支援財団のミル財団が設立2カ月で500億ウォン近い資金を財界から集めた際に安鍾範政策調整首席秘書官が深く関与していると報じている。 崔順実の父親、崔太敏は朴槿恵の父親である朴正煕大統領(1963年から79年)と関係のあったカルト教団の教祖。この事実は2007年にソウルのアメリカ大使から送られた通信文の中で指摘され、崔太敏につけられた「韓国のラスプーチン」という渾名も紹介されている。その当時、まだ崔太敏は若い朴槿恵を心身ともにコントロール、槿恵はその頃に崔順実と知り合う。 こうした関係をCIAが知らなかったはずはなく、協力者だった可能性もあるだろう。宗教団体、特にカルトは情報機関と親和性が高い。スキャンダルも熟知、つまりアメリカの支配層は朴槿恵の弱みをつかんでいた。 アメリカの支配層は朝鮮もコントロールしていると推測する人もいる。アメリカ軍の情報機関DIA(国防情報局)によると、1991年11月末から翌月上旬にかけて統一協会の文鮮明教祖が朝鮮を訪問、その際に「4500億円」を寄付、93年にはアメリカのペンシルベニア州に保有していた不動産を売却して得た資金300万ドルを香港の韓国系企業を介して朝鮮へ送っている。そうした工作の直後、1994年7月に金日成が死亡して息子の金正日が引き継いだ。 本ブログでは何度も指摘しているように、1997年1月にマデリーン・オルブライトが国務長官に就任するとビル・クリントン政権は戦争へ向かいはじめ、99年3月にユーゴスラビアを先制攻撃する。これは、広告会社を使い、偽情報を大々的に流して戦争への道を整備するという手口が最初に使われた侵略戦争だと言える。 その間、1998年には朝鮮に対する先制攻撃、体制転覆、傀儡政権の樹立を目的とするOPLAN(作戦計画) 5027-98が作成された。その翌年には朝鮮の金体制が崩壊した場合を想定したCONPLAN(概念計画) 5029も作成され、黄海では朝鮮と韓国の艦船が交戦している。 2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンにある国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃されると、ジョージ・W・ブッシュ政権は攻撃と無関係なアフガニスタンとイラクを先制攻撃する。 イラクが攻撃された2003年、アメリカ軍は空母カール・ビンソンを中心とする艦隊を朝鮮半島に派遣、6機のF-117を韓国に移動させ、グアムにはB-1爆撃機とB-52爆撃機が配備させた。当時の盧武鉉政権やアメリカの一部支配層がブレーキをかけなければ、核戦争に発展していた可能性があるとも言われている。この年の7月には朝鮮の軍事施設700カ所を「ピンポイント」で攻撃するという「OPLAN 5026」が作成された。 なお、ブッシュ・ジュニア政権の攻撃計画の前に立ちはだかった盧大統領は2004年3月から5月にかけて盧大統領の権限が停止になり、08年2月には収賄容疑で辞任に追い込まれている。 2004年4月に金正日は龍川の大爆発に巻き込まれるところだったと噂されている。爆発の2週間前にインターネットのイスラエル系サイトで北京訪問の際の金正日暗殺が話題になり、総書記を乗せた列車が龍川を通過した数時間後に爆発が起こったと言われ、暗殺未遂の疑いがあるとされたのである。 2010年3月には、韓国と朝鮮で境界線の確定していない海域で韓国の哨戒艦「天安」が爆発して沈没する。米韓が合同軍事演習「フォール・イーグル」を実施している最中の出来事だった。この沈没に関して5月頃から韓国政府は朝鮮軍の攻撃で沈没したと主張し始めるのだが、CIAの元高官でジョージ・H・W・ブッシュと親しく、駐韓大使も務めたドナルド・グレッグはこの朝鮮犯行説に疑問を投げかけている。そして11月には問題の海域で軍事演習「ホグク(護国)」が実施され、アメリカの第31MEU(海兵隊遠征隊)や第7空軍が参加したと言われている。そして朝鮮軍の大延坪島砲撃につながる。 2011年12月には金正日が死亡、金正恩が後継者に決まった。その金正恩は1996年から2000年にかけてスイスに留学していたと言われている。 朝鮮のトップに据えられた2年後、叔父で国防委員会副委員長でを務めていた張成沢を反逆罪の容疑で逮捕、処刑させた。聯合ニュースによると、張が公開処刑された後、その姉、そして夫の全英鎮駐キューバ大使、甥の張勇哲駐マレーシア大使、そして張大使の息子ふたりは平壌で処刑され、張のふたりの兄や息子、娘、孫にいたるまで直系の親族は全員が殺されたという。張成沢の妻、つまり金日成の娘で金正日の妹である金敬姫朝鮮労働党中央委員会委員が毒殺されたとも言われている。 少なからぬ人が指摘しているのは、張成沢が中国に近かったということ。金正恩による粛清で朝鮮の中国人脈は大きなダメージを受けたはずだ。 中国との関係を強めていた韓国も朴槿恵になって軸足をアメリカへ移動させてきた。その象徴的な出来事がTHAAD(終末高高度地域防衛)ミサイル・システムの韓国への配備決定。今年7月8日、アメリカ政府と韓国政府の間で決まったという。 朝鮮の弾道ミサイルの脅威に対抗するためだとしているが、イランの脅威に対抗するためにロシアとの国境近くへ弾道ミサイル迎撃システムを配備するとう戯言よりも説得力がない。ICBMを打ち上げる技術を獲得したとしても、弾頭が再突入に耐えられるかどうかは別の話で、アメリカにしろ、日本にしろ、韓国にしろ朝鮮が脅威だとは思っていないだろう。とはいうものの、朝鮮が日米好戦派にとって絶妙のタイミングで行っている核実験やミサイル発射など軍事的なデモンストレーションは好戦的な雰囲気を作り出している。 ところで、韓国のラスプーチン、あるいはシャーマンとも言われている人物から韓国の大統領が大きな影響を受けていたことを日本人は笑えない。高島嘉右衛門だけではなく、大物の政治家や財界人が相談していた占い師は少なくない。 1837年から1901年までイギリスの女王だったビクトリアは心霊主義者として知られ、ナチスもカルトの影響を強く受けていた。アメリカで大きな影響力を持っているキリスト教系カルト(原理主義者、聖書根本主義者、福音派などとも呼ばれる)も似たようなものだ。 安倍晋三首相の場合、2006年に統一協会の関連団体UPF(天宙平和連合)が開催した集会に祝電を打って話題になったが、安倍の祖父にあたる岸信介は笹川良一や児玉誉士夫と同じように統一協会と親密な関係にある。ロナルド・レーガン政権時代に統一協会の教祖、文鮮明が脱税容疑でアメリカの当局に摘発された際、岸は中曽根康弘と一緒に恩赦をレーガン大統領に求めている。 日本で布教活動を始めるため、統一協会は1958年に宣教師として崔翔翼(日本名、西川勝)を密入国させた。その際、崔は密入国がばれて大村収容所に収容されたが、逃げ出している。その時に崔の身元保証人になったのが笹川良一だった。その後、この教団がアメリカや韓国の情報機関と連携していることが明らかになる。 1963年には立正佼成会の庭野日敬会長が自分の秘書だった久保木修已や小宮山嘉一らを統一協会へ送り込み、64年に統一協会は宗教法人として認められ、65年には久保木が会長に就任する。統一協会は石原慎太郎とも昵懇な間柄だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.11.22 04:26:40
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