全州国際映画祭、午前の映画は
天文学を専攻したかった学生時代を思い出して
ジャケ買いするように
なんの気なしにタイトルだけで選んだ作品だったが...
なかなかすごいドキュメンタリーだった。
この作品を選んだ目利き!?っぷりに快哉(≧ω≦*)
Nostalgia de la luz/Nostalgia For The Light(光のノスタルジア)
チリAtacama Desert/アタカマ砂漠は海抜3,000m。
その高度、そして世界で最も乾燥した砂漠ゆえ
天文台で星を観測するのには絶好の環境。
一方
1970年代、ピノチェト政権下
チリでは多くの人が迫害され殺され
遺体はこの砂漠に捨てられた。
30年以上たった今も
家族の、愛する人の痕跡を求め
遺骨や遺品を求めて歩き続ける女性たちを映し出す。
天文学者と遺族たち。
映画のなかで
星の成分のカルシウムと
骨の成分のカルシウムが心にささった。
天文学者も
ピノチェト政権下迫害された遺族たちも
砂漠の上を
星を
カルシウムを探し
真実を求めてさまよっている。
天文学者と遺族たち
二者の姿
二者が求めるものが重なりながら
天地の美しさと悲しさが画面を満たす。
そして遺族を満たしているのは記憶の重力、歴史でもある。
重さのある歴史、記憶。
天文学者も
星の、宇宙の存在と時間を辿る姿が
人類の記憶と宇宙の歴史を探る姿が
遺族たちに重なる。
Gaspar Calasだったろうか、
現在はない、と言っていたのが
哲学的にも物理学的にも心にのこった。
現在...とつぶやいている間に
厳密には現在は過去になる。
過去があるだけ...
そこでまた30年以上前の
愛する人たちの遺骨を探す遺族と重なる。
向いている方角
過去を向いている視線も共通している。
それは
星の光が地球に届くまで
幾光年もかかっているのと同じくらい...
気が遠くなる長さ、遠さだけれど
光を、1970年代を遡ってふりかえっている。
Nostalgia For The Light
サルバドール・アジェンデ・ゴセンス/Salvador Allende Gossens第29代大統領が
1973年の9.11チリ・クーデターで斃れた後
政権を引き継いだのは軍部出身のピノチェト大統領。
映画によると
建築家などもピノチェト政権の弾圧によりアタカマ砂漠の収容所に収容されていた。
サルバドール・アジェンデ大統領は革命家同士
チェ・ゲバラと親交を結んでいたそう。
革命に入る前の、医師という職業もふたりには共通している。
この映画のおかげて
敬愛するチェ・ゲバラの同士をもうひとり知ることができた。
チリといえば10年くらい前は
ワインが美味しい国というくらいしか知識もなかったのに...
PATRICIO GUZMAN監督は
The Pinochet Case (2001)
Chile, the Obstinate Memory (1997)
The Battle or Chile (1975-79)
三部作でピノチェト政権下を描き続けての
今作。
フランス製作、スペイン語の作品。
フランス側の意向で英語の字幕はつけられていなかった。
慣れないスペイン語を聴きながら
韓国語の字幕を追っていた。
英語の字幕の方が、
単語の塊がしゅっと網膜に脳に入って来るので楽なんだけど...
to be continued...!?
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