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テーマ:韓国!(16902)
カテゴリ:映画
夏を涼しく、爽快にする時代劇、
ということで 氷庫(氷室)と氷が大量に登場する 『風と共に去りぬ!?』的狙いも感じつつ... あらすじ 李氏朝鮮建国前夜。 前代未聞の国璽紛失事件で 海賊ヨウォル(ソン・イェジン)も 海へ行った山賊チャン・サジョン(キム・ナムギル)も 建国側モ・フンガプ(キム・テウ)らも 三つ巴で国璽を探す。 しかし国璽は母クジラの腹の中にあって... ユ・ヘジン、イ・ギョンヨン、パク・チョルミン、 オ・ダルス、アン・ネサンら共演 イ・ソックン監督 『パイレーツ 해적:바다로 간 산적(原題:海賊:海へ行った山賊) The Pirates』(2014年) (以下、映画の核心に触れる部分もございます) もっとも印象的だったのは 人間的な女性リーダー・ヒーローの映画という点。 2015年公開『マッド・マックス 怒りのデス・ロード Mad Max: Fury Road』 のフュリオサ大隊長 Imperator Furiosa さながらで... 奴隷状態の女性たちやフンミョ(f(x)ソルリ)を助け出し 剣を振り回す女性=ヨウォルの姿は まさにアジアのフュリオサ。 この女性リーダー、ヒーローの設定に痺れ、 爽快感を感じた。 『テロ,ライブ더 테러 라이브』で 対テロセンターチーム長は女性だったが、 過去に女性が要職で登場する韓国映画・ドラマもすでに多く (ハリウッド的に) 恐らく、もはやPC的設定の女性ヒーローではないだろう。 (ハリウッド映画やゲームのヒーローものは 女性を始め マイノリティのヒーローが増えてもいる趨勢との 符合も感じつつ)。 そんな韓国映画の中の女性像、カッコよさが興味深かった。 ただしサジョンとヨウォルは 北男南女的設定、山海コンビの雰囲気もある。 その上 海女山男の対比に 海のものでも 山のものでもない、 どっちつかずのコウモリのような 中途半端な (ヤクザでもないパンダルのような) チョルボン(ユ・ヘジン)が 狂言回しのような役割で加わっていて中々おもしろい。 山対海の単純な二項対立でもない人間模様は 海賊対山賊だけでない三つ巴の闘い、 即ち三陣営によるアクションの拡張可能性も感じさせて。 時代劇の観点からは 包み隠さねばならないことは「朝報」に記してはならぬ のたった一行と空白の15日間から想像をふくらませて 創作された『王になった男 광해,왕이 된 남자』的発想、 想像力・創作力が共通するよう。 朝鮮王朝建国初期に国璽が10年間もなかったという 空白期間についての想像力をふくらませて。 また(ドラマ「龍の涙」等でも描かれているようだが) 高麗時代末期、「威化島回軍」(的反乱)による 李成桂、朝鮮王朝の正統性について サジョンが「道理に合わない」と指摘する一方で 国璽の在り処を通してもその正統性に疑問を投げかける作劇、 事大主義への(さりげなく、重くはない)批判精神も興味深かった。 やはり史劇、時代劇にも時代精神が、 そして、時代劇という語り口でお上批判もしやすかったりもする。 『光海、王になった男 광해,왕이 된 남자』二回目 少女時代から クジラを愛し寄り添うヨウォルには ニュージーランド映画『クジラの島の少女 Whale Rider』のヒロインを想起も。 強いだけではない、 ヨウォルの優しい性格を感じられる回想シーン。 動物と共存する人間がいる一方で、 動物にも親子の情があるとは考えもせず 人間の欲や思惑で振り回し傷つける人間も。 クジラが血を流すシーンはフィクションとは言え 悲しくて涙ぽろぽろ(;_;) 2014年はクジラにまつわる韓国映画が印象的だった。 ドキュメンタリー『鉄の夢 철의 꿈』には 盤亀台岩刻画が インディ映画『浦項』でもクジラが登場していた。 国立中央博物館で盤亀台岩刻画 空間的観点やアクションについて言及すれば ストーリーの縦横な立体感は 兄弟(兄弟分も含む)の横Horizontalなつながりと 親子の情、縦Verticalを絡ませている脚本からも来る。 それぞれ伏線にもなり 大団円に収束し 事を収める魔法の言葉のように 伏線的にVerticalなライン、親子の情が機能もしていた。 『七級公務員』、「推奴チュノ」等のチョン・ソンイル共同脚本。 水道/疎水の一部、巨大水車が外れて回転し アクションを進め話を前進させる動力にもなっているスタイル、アイデアは 過去の韓国時代劇になかった、目新しさが。 現代のウォータースライダーにも見えるビジュアルで エンターテインメント性を加味し 水車が転がるように 話も転がって行く演出。 禮成江(開城近く)の下流、碧瀾渡という港が アラブ人も訪れるほど栄えていたとは全く知らず目新しい風景で 楽しめた。 ちなみに VFXは『ミスターGO!미스터 고』の DEXTER DIGITAL、デクスター・スタジオDexter Studiosが 関わっている(エンド・クレジットを速読)。 エンドクレジットに はETRI=韓国電子通信研究院 한국전자통신연구원 もあったなぁ... to be continued...!? buzz KOREA Click... にほんブログ村 韓国映画 にほんブログ村 映画 にほんブログ村 映画評論・レビュー にほんブログ村 韓国情報 にほんブログ村 K-POP にほんブログ村 Copyright 2003-2024 Dalnara, confuoco. All rights reserved. 本ブログ、サイトの全部或いは一部を引用、言及する際は 著作権法に基づき出典(ブログ名とURL)を明記してください。 無断で本ブログ、サイトの全部あるいは一部、 表現や 情報、意見、 解釈、考察 ロジックや発想(アイデア)・ 視点(着眼点)、 写真・画像等も コピー・利用・流用することは禁止します。 剽窃厳禁。 悪質なキュレーション Curation 型剽窃、 つまみ食い剽窃もお断り。 複製のみならず、 切り刻んで翻案等も著作権侵害です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 30, 2023 04:03:44 AM
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