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2019.01.27
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前回書いたように、カレーニョ・ブスタは対錦織戦第5セットのスーパー・タイブレークで自滅した。審判の判定に納得がいかずその怒りと無念さに囚われてしまったからだろうと思う。カレーニョ・ブスタに限らず多くのスポーツ選手が陥る感情の罠だ。感情が昂揚すれば火事場の馬鹿力のような普段は出ないような力も出ることは確かだが、怒りや失望などの負の感情に囚われれば、歯車が狂って技術的な精度が落ちるといった、スポーツ選手にとっては敗戦の要因になることが多い。

大坂なおみが全豪オープンの決勝で優勝した後の記者会見で、21歳とは思えないことを語っていた。「(21歳という年齢でグランドスラムを2度続けて獲ったことに触れて)あなたは自分が年齢よりも大人だと思いますか?」と訊ねられた時だ。

大坂は、「時にそう思います。大人であるというより、自分を感情から切り離すことができる(being able to disassociate my feelings)ことだ」と言っていた。その例として、第2セットの失望について触れた。このセットで大坂はマッチポイントを3連続で逃し、その上自分のサーブをブレークされ5-5のタイになり、その後2ゲームを続けて失い、第2セットを落とした。大坂のフラストレーションと失望は誰の目にも明らかだった。この時大坂の対応は、自分の力を無駄にしないためにすべての感情を遮断することだった、と語った。確かに、続く第3セットでの大坂はまるでアンドロイドのようだった、落胆も喜びもほとんど見せず、淡々とプレイを続けた。

21歳でこれだけの洞察力を持っているというのは末恐ろしい。自分のことを振り返ると、僕がこれに近いことを意識したのは、まったく成長が遅くて恥ずかしい話だが、恐らく40代半ばだろう。それもスポーツの場ではなく、人生で幾たびか起きる失望や無念さから自分を守るために已むを得ずに喜怒哀楽というものを意識的に抑制しようという戦略だった。

場面は違うものの、大坂や僕の取るこういった戦略は、果たして人間としての幸せに通じるんだろうか?他のグランドスラムの優勝者に比べて、勝利の瞬間に大坂があまり感動していないように見えるのが、僕には気にかかる。敗者に対する思いやりからなのか、ほとんど喜びを爆発させない。感情を切り離した結果、人間としての喜びの溢れまでも失くしたのでなければいいが。





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最終更新日  2019.03.23 12:57:39
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