|
カテゴリ:奥村 武
さて早いもので今日は中央競馬4日目。
先週の私のブログは金杯前日だったのに、この一週間で4日の開催!! みなさんは儲かっていますか? 今日もこの後、アパパネちゃんのライバルとなるお馬さんたちの重賞フェアリーステークス。 アプリコットフィズにテイラーバートン、アドマイヤテンバにメジロオードリー、そしてティアレちゃんやナショナルフラワーちゃんをまとめて差し切ったロジフェローズなどなど本当に多彩なそして将来有望な女の子たち。 国枝厩舎で休養中のアパパネちゃんも気が気ではない様子 楽しみですね!! さて今日はお馬さんの調教中の装備、いわゆる馬装(ばそう)をちょっと紹介しましょう。 毎日毎日、来る日も来る日もお馬さんたちは重たい人間に乗られて、苦しい調教に向かうわけです。 そんな彼らに人間を乗せる装備、それが馬装です。 なるべくお馬さんたちに負担をかけないように、しかも重くなりすぎないように。 この二つは相反した条件。 そんな厳しい注文の中、先人たちの思考錯誤の末たどり着いた現在の馬装。 まだまだ改良の余地はありますが現在のベストと思われる物を使用しています。 では手順を追ってご覧いただきましょう。 モデルは今日の中山競馬8レースに出走するレッドシャドウくん。 まず最初に体を綺麗にお手入れしてもらったら ゲルパッドと呼ばれる少し硬いゼリーのような衝撃吸収素材を置きます。 このゲルパッドは鞍が後方にずれて下がってしまう事も予防できる優れもの。 ただし夏場などは蒸れやすく、きちんとアフターケアしてあげないと皮膚病などを誘発する可能性もあります。 気をつけて使いましょう。 今度はタオル。 このタオルは背中の汗を吸収してくれるだけではなく、次に置く この鞍下(くらした)と呼ばれる分厚いフェルト製の道具を摩耗から防ぐ役目も担っています。 ちなみにこの鞍下、薄いフェルトと薄いゴムを交互に5層ほどに重ねられて作られています。 ですからとてもクッション性に富んでいます。 このようにすっぽりと鞍下をタオルで包みこみます。 今度は厚手の毛布のような素材で出来たラグを乗せます。 当然これは寒いから。 汗っかきのお馬さんは着けなかったり、暖かい日は薄手のものを使ったりするんです。 暖かい季節には着けませんし。 次にみなさんもグリーンチャンネルの調教VTRなどで目にする調教ゼッケン。 数字の後ろにある緑色の部分には坂路調教の走破時計自動計測用のバーコードが入っています。 ここまで来てようやく鞍が登場。 競馬の時にジョッキーが跨るレース鞍に比べればかなりと重たい調教鞍。 お馬さんは本当に大変ですね・・・ そして最後にベルトの要領で腹帯を締めて出来上がり。 ここまでの作業をおよそ15分で行います。 もちろん厩舎によって工夫され、異なった道具を用いていますのであしからず。 ここまでで背中に乗せられた装備類はすべて合わせるとおよそ8キロ!!! まるで十二単(じゅうにひとえ)です そこに冬場はがっつり着込んだ人間が乗っかって調教に向かいます。 60キロの人が乗るとすると、お馬さんが背負うのはおよそ70キロ!!!! レースで49キロなんていう負担重量は本当に「裸同然」なんですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年01月11日 10時34分09秒
[奥村 武] カテゴリの最新記事
|