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2010年01月12日
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カテゴリ:坂田 博昭

 今日の話題は、少々業界寄りの話。

 競馬場だけでなく、どこの公営競技場もなかなか売り上げが伸びない昨今、頑張って生き残りを図るためには、その売り上げを確保する努力もさることながら、コストをどんなふうに削減するのかという工夫も欠かすことが出来ません。

 コストを削って、なおかつお客さんの利便性や快適性、楽しさといった要素を維持、またはより一層高めていくことが出来れば、言うことはないわけですが…そんな可能性を秘めた取り組みをご紹介します。

 モデルとなるのは、いまや営業努力や斬新な取り組みでは公営競技界全体の中でも断然のトップを行く、大村競艇場。先月から「キャッシュレス投票」サービスが始まりました。

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 この「オリジンカード」というのがそれ。

100112-2.JPG

 キャッシュレス投票に必要なカードは、場内のインフォメーションで申込用紙に記入し、身分証明書を提示することにより、ものの5分で発行してくれます。
 ICカードになっているため、発行時にデポジットとして500円を支払う必要がありますが、はじめからカードに、500円分に相当する舟券購入ポイント(後述)が入っていますので、実質的には発行手数料はゼロ円でした(発足直後だけのキャンペーンかも知れません)。

100112-3.JPG

 場内に何カ所か、このようにキャッシュレス投票用の舟券購入機が並ぶエリアが設定されています。

 その肝心の舟券の購入ですが…

100112-4.JPG

 まずはこの「キャッシュレスチャージ精算機」にて、カードにお金をチャージします。

100112-5.JPG

 右上、カードを読み取り台に置き、あとは画面のガイダンスに沿って操作すれば、任意の金額で入金することが出来ます。

 サクッと入金が済んだら、あとは舟券を買うだけ。 

100112-6.JPG

 これが「キャッシュレス発売機」。
 通常の発売機に比べて、とてもシンプルなのがおわかり頂けるでしょうか。
 お金を取り扱うか取り扱わないかで、発券する端末はこれだけ変わります。実はここが大きなポイント。

 投票は通常のマークシートによって行います
 その結果、もしもお金が足りなくなった場合には、「お札に限り」(ここも重要)入金することが出来て、お釣りはカードにそのままチャージされるのです。
 この辺は、有り難い心遣いですね。買おうとしたらお金が足りなかった、などというときに、一旦投票を中断して入金機へと移動しなければならないのでは、少々面倒ですから。

100112-7.JPG

 操作も画面にハッキリ表示されますから、迷うことはありません。

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 このキャッシュレス投票では、実は舟券も発行されません。

 舟券自体は電子的に保管されていて、レースが終わると自動的にその結果に応じて払戻金がカードにチャージされた形になります。

 それだけでは買い目とか残額がわからなくなりますので、購入の控えとしてこうしてレシートが発行されるのです。

 

 このキャッシュレス投票の最大の目玉は、このシステムを利用して舟券を買えば、それだけでポイントが貯まって還元されるということ。

 ポイントは現金のほか、様々用意されている賞品とも交換することが出来ます。現金に換える場合の還元率は、0.5%を基準として、購入額(一括で交換するポイント数)によって上下します。

 

 本場でのサービスですから、インターネット・電話投票のポイントサービスがより多くの購入を慫慂する狙いがあるのとは、似ているようで全く目的が違います。

 キャッシュレス投票のポイントは、とにかく「同じ買うならこのシステム経由で買って貰えれば」という、意味合い。ポイントを出しても割が合うだけのコスト面の見返りを、このシステムで期待するわけです。

 

 例えば…

 発券機自体の購入コストは、お金を取り扱う通常の機械と比べると「かなり」安いとのこと。これは自動販売機とかでもそうですが、機械の中でお金のやりとりをする部分が非常に値が張るということのようで、それも頷けます。

 他国で見てきたり、話に聞いたりしたところでは、こうしたキャッシュレスの仕組みはよそでは常識。バウチャー(金券)方式だったり、銀行口座と繋がった投票会員カード方式だったり方法は何通りかあるようですが、 いずれにしてもこうして現金のやりとりをしない発券機が活躍しているところは多くあるようです。

 むしろ、日本みたいにガチャガチャ現金を扱う(特にお釣りがいちいち現金で出てくる)ような機械は、殆ど目にしたことがないような気がしますね。

 

 あと、これは担当者の方の話を聞くまで気がつかなかったのですが、機械がお金を扱わないということは、その機械にかける日々の手間・作業が相当に低減するということ。コストダウンの要因としては、その担当者の方はこちらをむしろ強調しておられました。

 

 こうしたシステムを、有人窓口に代わるものとして位置づけるのか、それとも旧来の自動発券機と置き換えるイメージなのかは、考え方が分かれるところもあろうかと思います。

 私は、有人窓口には強い需要とサービスとしての可能性があると思っていますから、むしろ後者をイメージしますね。

 

 もっとも、それらはあくまでも「売る側」の事情ですから、買う側のお客さんにしかるべくメリットがなければ、便利なシステムも黙っていては使って貰えません。
 そうした点の研究はこれからで、やはり利用率の向上は、今後の課題だという話を聞きました。

 例えば、今はカードに入っているお金は、日々精算しなければなりません。でも、今日儲かって残ったお金を、明日も、そして明後日もそのまま使えた方が、便利ですよね。
 この点については、残金をそのまま翌日以降も引き継げるように現在調整中だと聞きました。大村のことですから、それほど遠くない将来に実現してくれるのではないでしょうか。

 ポイントサービスの充実も、一つの手段でしょう。
 還元率や賞品を工夫するというは勿論大きなテーマでしょうが、例えば券を購入するたびに発券画面に「現在○○ポイントです」といった表示が出れば、何となくテンション上がりますよね。「プレステゲットまであと○○ポイント」「あと○○ポイントでカステラが貰えます」みたいに目標まで示されたら、何とかそのポイントまでは頑張ろうという気持ちも湧いてきたりして(笑)。

 レシートが出るという特性を利用して、そのレシートを抽選券にするとか、スーパーのレジで突然出てくるクーポン券みたいに、購入額などある一定の条件とか抽選により場内利用券や食堂の食券が貰えたりするとか。
 カードで日ごとの購入額も管理できるでしょうから、高額購入者へのサービスとしても利用できるかもわかりません。

 

 こうしてあれこれと考えると、コスト面の効果と、顧客サービスとしての効果をうまく絡み合わせることで、相乗効果によりかなりのプラスの効果を出せる可能性が秘められているような気がします。






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最終更新日  2010年01月12日 08時40分14秒
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