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2010年07月06日
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カテゴリ:坂田 博昭

 先週お伝えした、香港のリーディングジョッキー争い

 このブログに書いたあと、ダグラス・ホワイトが木曜日のハッピーバレーで3勝、日曜日のシャティンで4勝の堅め勝ちをする一方、リードしていたブレット・プレブルはあろうことか勝ち星なしに終わりました。

 現時点での状況は

ホワイト99勝 vs プレブル96勝

 1週間で大逆転して、全く情勢が変わりました。

 

 プレブル騎手は、先週書いた一日6勝の大ブレイクをした6月20日以降、なんと勝ち星なしの大ブレーキ。馬という生き物相手でもありますし、勝てば馬のクラスやハンデは上がってしまいますから、堅め勝ちのあとは得てしてあることなんでしょうけど…それにしても、数字的にはとてつもなく面白いことになってきました。

 残る開催日はあと3日。来週水曜日のレースが終わるまでにどんなドラマが待っているのか、一層目が離せない展開になりそうです。

 

 それはさておき。

 この週末、競馬界を駆け巡った最大の話題と言えばやはり、オグリキャップの訃報でしょう。

 

 競走における実績だけではなく、人気においてもこれだけの馬ですから、馬に対する思い出は人それぞれにあるもの。例えば私がこうと言えば、別のどなたかはいやいやこのときのこちらの方が…と、恐らく、話はとめどもなく続いて、尽きることがないでしょう。

 実際に、日曜日のグリーンチャンネルのスタジオでは、私たち出演者だけではなく、周囲のスタッフの皆さんも含めて、様々な話題の花が咲きました。

 

 そんな中で、一つ面白い話に至ったのが、オグリキャップの中央デビュー時の話でした。

 あとから振り返る形で「笠松からやってきた怪物が、無敵の連戦連勝」みたいな話になっていますが、オグリキャップの中央初出走となったレースのときのことって、皆さん本当に憶えてますか?

 当時は、競馬に関する情報も今のように幅広く自由自在に流布していない時代。若いファンの方は信じられないと思うでしょうが、関西の格の低い重賞は、私の住んでいる関東では馬券の発売など勿論していませんし、レースの映像もレースの遙か後にVTRでちょろっと放映されるという程度でした。関西にとっての関東も同じ。とにかく、まだ情報の壁が非常に高い時代だったんです。

 ですから、普通に馬券を楽しむファンには、そもそも西と東で分かれた「向こう」で、どんな馬が重賞に出ているのかもわからない。
 競馬ブックのいわゆる「週報」は、今でこそ東西一本化されてすべてのレースの登録馬がいわゆる「箱」つきで掲載されていますけれども、当時は東西で別編集のものが売られていたんです。記憶に間違いがなければ、関東で発売されない関西のレースの特別登録は、重賞であってもいわゆる「箱なし」の馬名だけの一覧だったんじゃないでしょうか。

 青ブック赤ブック、なんて呼び名に記憶のある方は、当時から結構ディープな競馬ファンでいらしたはずです。本当に大事なときには、都内に数カ所しかない「赤ブック」を置いている店に行き、争うようにゲットしたもの。そのぐらい、情報を得る方法が乏しかった時代です。

 で、当時の感触に話を戻せば、それなりに詳しい競馬ファンを自認していた私たちであっても、「どうもかなり強い馬が中央に来るらしい。ペガサスSに出てくるらしい。」と、その程度の認識。関東ではレースは生では見られませんから、当時の競馬場での必需品である短波ラジオでレースをチェックし、「ああ、勝ったのか」と。時間をおいて場内で放映されたVTRを見て、「ふ~ん、差し切りね」と。まあ、改めてレースを見ても普通の勝ち方ですよ、レース自体は。でも、その勝利を知ったこと自体に喜びもありましたし、今から思えば生ではないけれど、「歴史の始まり」を目撃したような感動も、改めて感じることが出来ます。

 実際、本当に世の中がオグリキャップに注目し始めたのは、毎日杯で問題にしなかったヤエノムテキが皐月賞を勝ってしまって、その後弱メンとはいえ京都四歳特別をぶっちぎったところあたりからだったはず。そこからはむしろ、私たちの興味を大きく逸脱する形で一気にオグリキャップ・フィーバーが世の中を席捲していたという、そんな印象で記憶しています。

 話を元に戻せば、とにかく今と比べたら競馬を楽しむこと自体も、ものすごく不便な時代。しかし、そんな不便な中で頑張って情報を得て、競馬を楽しもうとしていた、ある意味ファンとしてとても充実感があった時代。自分自身が若かったと言うこともありますけどね(笑)。オグリの時代を思い起こせば、大げさに言えばそんな自分の青春時代も振り返ることが出来るという、そのことが嬉しく感じられました。

 実際、制作スタッフとそんな話をしている中で「当時、月曜日の最初の仕事は、関西の情報を入手するための赤ブックを買いに行くことだった」という人がいたのにも感動。互いに当時を懐かしく偲ぶことが出来ました。

 

 亡くなってなお、そんな風に私たちに当時のことを思い出させてくれて、私たちを楽しませてくれるオグリキャップ。それがまさにこの馬の存在感だったのでしょう。

 そんなオグリキャップに、心から「ありがとう」と言いたいと思います。






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最終更新日  2010年07月06日 11時02分05秒



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