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カテゴリ:三国志ばなし
![]() 蒼天航路(36) 曹操を主人公としたこの物語も、関羽の最期をクライマックスに持ってきて終了する。 滅びに向かう関羽、対峙する孫権に比べれば、曹操の最期はあっさりとしたものであり、それが「唐突に終わってしまった」と感じさせるのだろう。 神として祀られることとなった関羽。 その関羽の像の建立を命じ、その窓越しにその像を見送るコマもある。 神となった関羽、後世の小説の主人公となった劉備、「ただ『曹操』である」曹操は、二人の宿敵に飲まれたのか、飲まれなかったのか。 その辺をもちっと見たかったなという物足りなさがある。 呆気なく死んでしまった曹操を看取ったのはやっぱり惇兄で、これは「やっぱりそうこなくっちゃ」である。 三国志の中で好きなキャラは関羽だが、『蒼天航路』においては夏侯惇が上回ってしまう。 この漫画は、これまでの曹操の評価を一変させた功績を持つが、私にとっては曹操よりも夏侯惇の評価の変わりっぷりの方が大きい。 これまで、隻眼のイメージしかなかったが、『蒼天航路』では、曹操の母親のような存在であり、曹操と唯一タメ口を利ける人物であり(夏侯淵も曹仁も最低限の敬語で話していた)、はっきり言って、部下に欲しい。 おそらく、そのグループのナンバー1にとって最も必要な片腕は、天下無双の武を奮う将軍でも、神算鬼謀を駆使する軍師でもなく、夏侯惇のような存在なのであろう。 『蒼天航路』の最優秀助演男優賞は夏侯惇で決まり。 唐突に終わってしまった『蒼天航路』だが、間違いなく私の生き方や思考に大きな影響を与えた。 ゆえに、最終巻2冊もこれから何度も読み直すだろう。 それでまた新たな発見があればブログに書いてみたい。 ところで、唯一買って読んでいた漫画が終わってしまい、この漫画の文庫版以外でもう漫画を買うことはないだろう。 うーん、『BLACK JACK』でも揃えてみっか…… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 10, 2006 09:26:05 PM
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