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ライブドアの粉飾決算も問題だと思うが、国から10億円以上の研究費をもらいながら「実験ノートすら残っていない」お粗末な研究者も問題ではないのだろうか? ホリエモンが有罪になるなら、こういう研究者も詐欺罪で告訴してほしい。
こんな人たちでもバイオ・ベンチャー企業を立ち上げているのだから、バイオ・ベンチャーに投資する時には相当な知識がないと簡単に騙されます。いくらすごい話でも自分が十分に理解できないものには手を出さないのが無難。 ---------------------------------------------------------- <東大論文問題>ずさんな研究活動実態 実験記録なし 東京大大学院工学系研究科の多比良(たいら)和誠(かずなり)教授らが発表したRNA(リボ核酸)に関する論文について、同研究科は27日、「再現性はない」と事実上の不正認定を下した。多比良教授らは「結論を出すのが早すぎる」と反論するが、「世界最先端」の成果を生んだ研究活動の実態は、実験記録がないなどずさんなものだった。ソウル大の胚(はい)性幹細胞(ES細胞)研究に続き、日本の最高学府を舞台にした不正疑惑は、科学研究への不信を増幅しそうだ。 「私は実験はよく分からない。川崎君に任せていたから」。不正疑惑が公になった昨年9月、多比良教授は毎日新聞の取材に対し、実験は助手任せだったと繰り返した。 多比良教授の本来の専攻は化学。高等専門学校を卒業後に大学の技官として勤めた後渡米し、博士号を取得した。帰国後の90年ごろからRNA研究を始め、94年に筑波大、99年に東大の教授ポストを得た。「立身出世の人。明るくて細かいところにはこだわらないが、野心的で他人の忠告に耳を貸さない」と、日本RNA学会関係者は語る。 産業技術総合研究所にも在籍し、茨城県内の優秀な科学者に贈る「つくば賞」を04年に受賞。「若い人の手本になりたい」と周囲に語っていた。 同賞を共同受賞した川崎広明助手は95年、筑波大の博士課程の学生として多比良教授に師事して以来、二人三脚で論文を量産してきた。「理論通りの実験データを出す神の手を持つ男」だと多比良教授はRNAに関する実験は川崎助手に任せきりだったが、今回の調査で、実験ノートが存在していないことも判明した。川崎助手は「パソコンにメモ程度を残しているが、ノートが実験の正しさを証明するのに必要なものだとは思わなかった」と説明した。 川崎助手をよく知る研究者は「論文はよく読んでいるが、真夜中に一人で実験することが多かった。データはいつもきれいだった」と言う。 同学会初代会長で自然科学研究機構の志村令郎機構長は「誰も実験を再現できない。しかも実験ノートがない。これは科学ではなくマジックだ」と不快感を隠さない。「論文を作成時は生データを徹底的に議論するのが常識で、部下の実験の誤りや不備をチェックできるのは教授だけだ。その肩書きは伊達じゃない」 多比良教授は文部科学省から公募制の研究費を毎年約3000万円受けている。産総研ではジーンファンクション研究センター長を務め、03~05年度の3年間に同センター全体で約13億円が国から交付された。 多比良教授は、自らの研究成果を基にした「iGENE」(アイジーン)などベンチャー2社の経営にもかかわる。 「すべてが嘘なら、この会社は存在しないはずだ」と「iGENE」の須藤鎮世社長は話す。 同社は03年3月設立。細胞に人工的にRNAを入れ、特定の遺伝子の働きを抑えるRNA干渉という技術を応用して作った試料などを販売している。03年度の売り上げ高は7500万円で、エイズやがんなどの特効薬作りが目標という。別の1社には、医療関連会社から億単位の資金が投入されているという。【佐藤岳幸、山本建、元村有希子】 ◇「不正なかった」多比良教授反論 東京大側が不正疑惑を指摘したのは、多比良教授や川崎助手が98~04年にかけて専門誌に発表した論文12件。このうち比較的容易な4件について再実験を求めた。 しかし、多比良教授らが再実験したのは2件だけで、論文通りに再現できたケースはなかった。うち1件は結果が大学に報告されたが、発表した論文にある実験材料を使わなかったり、実験計画書とは異なる材料が使われたとして、東大側は「再現には至らなかった」と判断した。 これに対し、多比良教授は「当初の記述が正確でなかった」などミスがあったことは認めたが、「不正はなかった」と主張している。 (毎日新聞) - 1月27日22時32分更新 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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