|
カテゴリ:社会
昨日4月29日は朝刊を見て驚いた
「外国人叙勲で、悪役として日本のプロレス界で活躍した元プロレスラーのタイガー・ジェット・シン(本名・ジャグジット・シン・ハンス)さん(80)に旭日双光章が贈られる。」 との高知新聞の記事である 何と驚くことに、あの稀代の悪役レスラー狂気のタイガージェットシンに勲章が与えられるとのことである 内閣府は、「スポーツを通じた日本とカナダの友好親善、そして相互理解の促進に寄与した」とその理由を説明している これを受け本人は、「プロレスを代表して受賞した」と喜んでいるのであるが、冗談じゃない タイガージェットシンは立件こそされなかったが 1973年11月5日、倍賞美津子(当時の猪木夫人)と買い物中だったアントニオ猪木を新宿伊勢丹前で襲撃し、猪木はガードレールやタクシーのボンネットに頭からぶつけられ負傷・流血した いわゆる伊勢丹前襲撃事件を引き起こしている この事件については、事前に猪木にも知らされ、プロレス人気を高めるための仕組まれたやらせであるかのような信ぴょう性のない流言が弄せられていたようであるが、新聞報道等によればそれは明らかに犯罪行為であり、やり過ぎと言わざるを得ない タイガージェットシンのその狂気は枚挙に暇なく、プロレスのリング上でも狂気の悪行は繰り広げられた その所業は、流石に、エンターテイメントの域をはるかに超えており、楽しさよりも不快感や嫌悪感を感じさせるものだった もっともプロレスというのは斯様な行き過ぎた茶番が有るからその存在が肯定されている側面もあるのは認めざるを得ないところであり、その評価は個人の価値観に任せる部分ではある 不条理や不可解あるいは奇行、蛮行など非日常を ある時は暴力的に ある時は自虐的に ショーとして成立させたところにタイガージェットシンの真骨頂があるのかもしれない。 今回タイガージェットシンの叙勲を受け、少しその背景を調べてみたのであるが、これまで私が抱いていたタイガージェットシンとは随分違う面を知ることとなった 例えば、日本でこそ狂気の虎としてリングに上がっていたタイガージェットシンが、地元のトロントではベビーフェイスとしてリングに上がっていたというのだから驚きである。このあたりが誠にプロレスの奥深いところなのかもしれない(笑) 日本人レスラーが、アメリカやメキシコでプロレスのリングに上がるときはヒールに徹し、パールハーバーの卑怯な戦争犯罪を背負ったり、やくざ者として如何にも残虐非道の限りを尽くし、愛すべき自国アメリカのベビーフェイスに勧善懲悪させ留飲を下げる様なパフォーマンスもよく行われていたようである プロレスの業界では、世界共通のショーマンシップなのかもしれない また、タイガージェットシンはプロレス以外では、慈善事業をしていたり、東日本大震災には、炊き出しをしたり義援金を送ったりしている面もあるようである。 このような私生活の面も含めての受賞のようなのであるが、果たしてこの叙勲が有りうべきものなのか私などは未だ首をかしげてしまう 少なくとも彼の言う「プロレスを代表して受賞した」と云うのは少々に筋が違うのではないかと思うのであるが、誠に文化勲章と云うのは寛容に富、懐深いものであると言わざるを得ない。 もともと叙勲にあまり関心を持たない私などがこのような論評をすることの方が茶番なのかもしれないが、余りに驚いたものだから、ツイツイ書いてしまった いずれにしても、彼の叙勲にはわたしは驚くしかなかった(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.01 03:24:25
コメント(0) | コメントを書く
[社会] カテゴリの最新記事
|