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カテゴリ:漢方・東洋医学・アロマ・まこも
「夜驚症だと思うんですが」
「黄耆建中湯処方します」 「1回内服ですぐに効きました」 生後からアトピー性皮膚炎があって、生後10ヵ月から除去食インタールを開始し、すっかり良くなった4才の女の子。 生後7ヵ月:IgE?、卵白1.43、卵黄・ミルク・大豆・小麦≦0.34 ときどき鼻炎で来ておりましたが・・・ 3才1ヵ月:IgE:13、カビ・ダニ・HD・犬・卵白・ミルク・小麦・胡麻・大豆・トマト・ジャガイモ・リンゴ・バナナ・ゼラチン≦0.34、TARC:1040 今日は「夜中突然起きて叫ぶので」「インターネットで調べたら」「夜驚症じゃないかと思って」受診したそうです。 夜驚症は、冷え症のアレルギー体質です。IgEが低値ですので、アレルギーよりも冷えの方が問題と思われましたので「冷えのぼせ」「夜泣き」「カンの虫」「頻尿」の漢方を勧めたら「長く飲まないと効かないんじゃないですか?」「それは嘘です」試しに飲んでくださいました。「1回内服ですぐに効きました!」 漢方薬は「長く飲まないと効かない」というのは嘘です。詐欺商法です。 漢方薬は10人のうち3人はすぐに効きます。あと1/3は2週間から4週間で効果が出ます。残り1/3は4週間飲んでも効きません。これは合わないので、それ以上飲む意味はありません。変える必要があります。 漢方薬やサプリが長く飲まないと効かないというのは嘘です。それは、効かない薬を長く飲ませようという詐欺商法です。 子供の冷え症の漢方で、はずれのないのが「小建中湯」です。芍薬6.0・桂枝4.0・大棗4.0・甘草2.0・生姜1.0に麦芽糖を含みます。シナモンジンジャーティーですので、たいてい飲めます。 今回は、冷えばかりでなくアトピーや鼻炎中耳炎もありますので、小建中湯に黄耆4.0を加えた「黄耆建中湯」を処方しました。 黄耆が加わると免疫力がアップし、単なる冷えばかりでなく「発疹びらんなどの皮膚症状を伴う場合」「創傷治癒の遷延化や慢性化膿巣を伴う場合」に有効です。自然経過をスピードアップします。 ちなみに「小建中湯」に葛根と麻黄を加えると「葛根湯」になります。葛根湯は熱を出せる人の小建中湯です。熱の出せない冷え症の人には「黄耆建中湯(大人では補中益気湯)」が最適です。 熱の出せない弱っている人は葛根湯は飲んではいけません。含まれる麻黄(エフェドラ:覚醒剤の親戚)が強すぎます。恐い恐い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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