棲家に戻り
例によって午前中射撃、午後テニス、その合間に買い物と、土曜日はなかなかに忙しいのであるが、この日は夜遅くになって帰宅したのでありました。テニスの後、ついでに行きつけの店で食事をしたから。鰻と少しばかりの寿司で。とはいっても、最近特に常連としての扱いが良く、いくつか握り寿司を頼んだだけなのに、今日は良い魚が入ったからとさらに別に出てくるので、なんだか食べ過ぎたような気もする。出されたリースリング・ワインも結構であった。何故かちまきをひとつ土産にもらって帰ったのであります。ひとしきり雨が降ったので、紫陽花は清楚なたたずまいであった。そうして居間に落ち着けば、その辺に適当に置いてある、自分のえりすぐったのものに囲まれる、というのは全くもって悪くないのでありました。このギター、今は友人となったアイルランドのギター製作者、クリス・ラーキンに作ってもらったやつ。3台目である。いつものことながら、サウンド・ホールの内側には、私の仕様で私のために特別に制作されたというラベルが貼ってある。制作過程でいろいろとこちらの注文を聞き入れてくれるのです。付いている絵は、画家である奥さんの手によるもの。具象と抽象を併せ持ったような、素敵に幻想的な絵を描くひとである。そして、これも以前に載せたけれども、100年前のイーゼルにおいた、タイの画家の絵。画家はこのテーマのシリーズをたくさん描いていて、これも行きつけのバンコクの画廊で何枚か手に入れた。いつやら、新しい作品2枚が画廊に入ったことがあり、とても気に入ったので、そのどちらにしようかじっくり考えようと思ったことがある。ところが、1-2日ばかり後に画廊を訪ねたら、日本から画商がやってきてよりによってその2枚を買っていったという。しまった、とりあえず押さえておけば良かった、と思ったことでありましたね。画廊の主人とは親しくしていたので、たいていのことは聞いてもらっていたから。ま、いずれにしても、自分で選りすぐった自分好みのものが周りにある、というのは素敵に心楽しいものだ、と思ったことであった。此処に置いてあるものをよく見たい、というお方もおられたので、ちょっとばかし載せておくことにしたのであります。6月のとある週末に。