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カテゴリ:プチ・とれんど
ライブドアとフジの戦争がひとます一段落したところで、各メディアが総括を始めている。中でもおもしろいのが日本経済新聞の連載記事「決着の舞台裏」と読売新聞の同じく連載「決着」。日経の特集はいつもそうだが、内部に潜り込んでマイクでも仕掛けてるんじゃないかと思うほどの臨場感がある。それだけ近い関係者から聞き出しているのだろうが、普段からのパイプ作りも相当激烈なことだろう。
記事中には登場人物の実名や年齢がバンバン出てきて、台詞もかぎカッコ付で「あんた横で聞いてたのかよ」と突っ込みたくなるくらい リアルな会話が再現されている。あまり報道されていないが、楽天とフジ、USEN等で妥結寸前までいった対ライブドア包囲網や、悪代官顔の北尾CEOと孫会長の微妙な関係など、登場人物が豊富で下手な小説よりおもしろい。堀江社長が記者に向かって「魑魅魍魎(ちみもうりょう)の世界なんだからさ、そんな単純なもんじゃないんだよ」とうんざりして吐き捨ててた理由が理解できる。ワンマン経営だと思われがちなライブドア社が実際にはそうでなく、そしてそれがまさにこの会社の特異性を表していることもよくわかる記事だ。 読売の特集は非常にわかりやすい表現で好感がもてる。経済の予備知識がなくてもすらすら読めて、例えばTOBがどんなもので、今回の戦争ではどういう役割だったのかという予備知識がなくてもスラっと読めるような表現にしてある。なかなかこの記者はいい人だ。僕のようなアホにも楽しく読ませてくれる。 ネットでも情報は記号として受け取る事ができるが、こうした新聞記事は熟練した記者が紡ぎ出す生きた情報であり、読むものの心に深く入り込む。ラジオや週刊誌、テレビの情報番組もそれぞれ情報としての個性があるし、そこに商品価値が生まれる。情報は幾方向からも受け取れる構造が僕は好きだ。 人気blogランキング←よろしければクリックをお願い致します お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 22, 2005 10:12:24 PM
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