やるの?(ここはハザードキットをご自分で取り付けようとされる方のための参考ページになります。前フリは「ハザードキット(1)」をごらんください。)
一応,手順は書きますけれど,自己責任でお願いします。つまり,ここに書いてある通りにやって失敗しても,書いた私の責任ではなく,やったご自分の責任,ってことです。
では。
ハザードキットは,
http://www.pitcrew.jp/contents/hp0046/index.php?No=53&CNo=46
では1つの部品しか写っていませんが,実際は(A)(B)(C)の3つの部品が入っています。
(A)スイッチとハーネス
(B)リレー
(C)ウィンカーリレーキット(ハーネス状に仕上げてあります)
これの行き先(設置先)がまたバラバラです。
(A)スイッチとハーネス:ハンドル左側のスイッチボックスを取り外し,付け替えて,ハーネスは同様に取りまわすだけです。
(B)リレー:リヤシートを外したら左側に見えますが,これとの交換になります。リヤシートカウル左側も外さねばなりません。
(C)ウィンカーリレーキット:これは取り外さないアッパカウル(=フロントカウル)の左側で,今ある配線に割り込ませるだけです。
全部左側(またがって左手側)なので,左側だけ外せば良さそうなものですが,タンクを取り外すときに右側のカウルが邪魔になります。
以前,段取り八分の日記で書いたように,「作業に異常な困難を感じる場合,その方法でやってはいけない。」ということで,安全のため右側カウルも取り外して行いました(半分興味もありました)。
取り外しの順序(用語はサービスマニュアルに準じます)
(1) サイドカバー(両側):このとき,プラスネジを外すことになりますが,塗装してある化粧ネジなので雑にやると白い金属の地肌が出てしまいます。後で塗るのも手ですが,あらかじめ薄いウェスをはさんで,その上からドライバーを使う方法もあります。
(2) フロントシート:今度は化粧ネジではありません。ただ,カラーが一緒に外れるので無くさないようにしないといけません。
(3) ロアカウリング:一番大きな両サイドのカウリングです。右側はうまくやれば外さなくて大丈夫かもしれません。これを止めているネジ類はいっぱいあります。
(a1)リベット(大):カウル下方にあるプラスチックのリベット(3つ)です。マイナスドライバで押し込まれた部分を出してやると簡単に外れます。
(a2)リベット(小):カウル前方,エキパイ位の高さにあります。左右2つずつありますが,カウルの内側から押し出して外す形になります。
(b1)ボルト(大):5mmの六角レンチを使います。カウル後方,片側2つ。
(b2)ボルト(小):4mmの六角レンチを使います。カウル前方と上方で片側4つ。これにはプラスチックのカラーがついています。
(b3)ボルト(小):これも4mmですがプラスチックのカラーはありません。カウル前方の目立たない所に1つあります。
ウインカーのリード線はカプラーのところで外します。小さなマイナスドライバがあるとやりやすいでしょう。
このカウリングはタンクに被さったかたちですので,それを浮かしてから,やや後方に引く感じでアッパカウリング(シールドやミラーがついたカウリング)から外れます。決して無理に引っ張らないように。
(4) 燃料タンク:燃料タンクを止めているタンク後方の燃料タンクボルト2本を外し,その下の金属と共に置いておきます。
(a)まず燃料タンクドレンホース(タンク前方から後方に伸びているゴム管)を燃料タンクから引き抜きます。クリップを外し,まんべんなく少しずつ引っ張りながら外す感じです。相当力が要ります。
(b)燃料タンクのキャップを開け,内圧を下げます。
(c)ガソリンを抜きます。基本的に下からは漏れないようなので,上から吸い上げるようマニュアルには書いてあります。私の場合,残念ながら納車時に吸い上げるほど多くのガソリンは入っていませんでした。最初から燃料レベル警告灯が点いていましたので・・・。
(d)燃料ポンプリード線コネクタを外します。
(e)布を燃料ホースジョイントの周りに置きます。漏れないと言っても,燃料供給ホースにはガソリンが詰まっていて,その分は流れ出してきます。それの吸い取り用。
(f)ジョイントロックの爪を押す。タンクと燃料供給ホースはジョイントでつながっており,それをロックする赤色のツメがあります。このツメは完全には取れません。両側から抱え込んでロックしているような形ですのでそれを広げてずらします。
(g)燃料ホースジョイントから燃料供給パイプを(ゆっくり)引き抜きます。
(h)タンクは後方からやや上にずらしながら外します。外した後は燃料タンクのキャップを締め,平らな所に置きます。
(5) リアシート:取扱説明書に載ってますね。キーを差し込んで普通に外します。
(6) (リア)シートカバー:左側のみでOKです。見えているボルト(3つ)を外しますがそれだけでは外れません。ストッパが前後にあるため,外側方向に引き抜く感じです。力任せにやらず,じわじわ引き抜いてください。引き抜いた後,キーを差し込む周囲のゴム(ダンパ)が外れる場合もありますので,紛失しないようにしてください。
不慣れな皆さんは,既に疲れてますよね。プロや手なれた方はこの位何でもないのでしょうし,実際何かしようと思うとカウルをつけたまま出来ることは限られる気もします。
でも,とりあえず,
ここからようやくハザードキットの取り付け作業を始めることができるんです。
ただこの後,自分で配線を考えたりする人は大変ですが,このキットを使う人は楽勝です。
キット取り付け作業
(A)スイッチとハーネス:
上に書いたとおりですが,ショップからのアドバイスシートが入っており,クラッチレバーホルダーをずらさないとクラッチスイッチのカプラーが外しづらいとのこと。
左側のスイッチボックスからすぐに分岐してクラッチスイッチがありますので,このままではどうにもなりません。どうせ後で締めれば良いだけですから,素直に緩めて作業してください。
先に緩めておくと,スイッチボックスの交換自体もやりやすいです。クラッチレバーホルダーの元の取り付け角度がわからなくなりそうですが,ハンドルに小さなポンチマーク(へこみ)があり,緩める前に見ておくと後で困りません。
(B)リレー:
リヤシートを外したら左側に見えるウィンカーリレーをKitのICリレーに交換します。ノーマルのマウントラバーは残したまま,リレー本体はタイラップでノーマルの位置に固定します。出ている配線の色とカプラーからの色を合わせて差し込み,アース線はシートブラケットボルト(結構固い)を緩めて共締めします。
(C)ウィンカーリレーキット:
上に書いたとおりで,何も考えることはありません。
キット取り付け作業自体は一応完了です。
ここで,左右のカウルを持ってきて,ウィンカーのコネクタをつなぎ,動作確認します。ハザードがきちんと動作していれば問題ないでしょう。パッシングは確認できませんが,まだ燃料タンクの信号とかは来ていないので,ライト点灯のためエンジンをかけるのは止めた方が良いように思います。
このあとどうするか,ですか。取り付け説明書によると,たった一行,
(動作確認して,)外装を復元する。
この一言です。不親切でも何でもなく事実その通りですが,初めてのときは結構な手間です。繰り返しになりますが,この工賃はショップに支払う価値があると私は思います。実際,いざ戻そうとすると,カウルのリベットがなかなか合わなかったりするんだよな~。
工賃ばかり言っているようですが,もちろん,キット自体もしっかりしたもので,ボルトオンという言葉に偽りはありません。線の長さもどちらかと言うと余裕がある側になっているので,取り回しに苦労することもありません。
なお,お店の対応はメールが主でしたけれど非常に良く,心強かったと言っておきます(あれこれ尋ねたので)。
ホントは http://pitcrewich.exblog.jp/9630600/#9630600_1 の「装着後test動画」を見て楽しそうだったのでこのキットを買うことに決めたのは,お店の人には言ってません(笑)。
以下,参考写真です。(カーソルを乗せると写真の名前が出るかもしれません)