先日、あるエロゲーメーカーの方がニコニコ動画に発売直後の自社ソフトのプレイ動画を上げられた事に対しての怒りをツイッターに書き、話題になっていました。
で、その際に当ブログで「アクションゲームならいざ知らず、ノベルタイプのゲームを発売直後に公開するのはソフトの宣伝にはならない」と書いたのですが、実はその後、もしかしたらアクションゲームもネタバレの要素が強い作品はゲームの面白さをプレイヤーから奪い、あるいは、それを見ただけで遊んだ気になってしまうような、危険な行為かもしれない、と思ったり。
と、いいますのは、いくつかゲームのその手の動画を見たことがあるのですが、基本ゲームオーバーになったところは編集されています。ですので、ほぼ最初から最後までストレートに到達される動画になっています。
と、いうことは、例えば作り手がユーザーに驚きを提供しようとか、プログラムバランスで絶妙の難易度を作っても、それらを無にしてしまう動画を作られてしまう事もあります。
アクションゲームの肝は何と言ってもプレイヤーがトライ&エラーを繰り返し、少しづつゲームを進めていく事にあります。が、発売直後の作品で、最初から最後まで垂れ流しの動画を流されてしまったら?本当にそのゲームの面白さを伝えられるんだろうかと・・・
任天堂のスマブラを作られた桜井さんがツイッターで語っていましたが「自分の作品にも、いわゆる隠し要素とかユーザーを驚かせようというネタが仕込んであるけど、それを簡単に見せられてしまうのは悲しい」と・・・これはゲーム作りって「びっくり箱を作っている」ところが多分にあるのですが、その驚きを消してしまうような、そして、知ってしまって満足するような人もいる(本来その満足はゲームの満足感ではない)。そして歪んだ「動画評論家」が生まれてしまうという・・・
ユーザー投稿のプレイ動画というのは、作り方によっては隠れた名作や過去の作品の意外な再発見などよい面もあります。が、最終的にそれが本当に「宣伝になるかどうか」はメーカーの判断です。自分はいい事をしているつもりでもやり方ではまったく逆効果の可能性もありますよ、ということで。
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