自分の会社(ゲーム開発会社)でも、ソーシャルゲーム事業部がありまして。これまでコンシューマゲームを作っていた人が何人かそちらでも開発をしたり。
で、それまでその手のソーシャルゲーを遊んだ事のない、作った事のない開発者からすると「こんな手抜きなモノでいいのか」と驚くそうです。
つまり、今までハイエンドのマシンのスペックとか、プレイの奥深さを作りこんだのに比べて、まるでじゃんけんゲームの発展版程度のゲームが山のようにある。そんなお気軽なゲームがヒットすると、人によっては数万円単位でアイテムを買う人が出る。今までの自分たちがコンシューマゲームでやっていた苦労はなんだったのか?と・・・
しかし、私はこれには逆の意見で、たとえば同じ食べ物であっても、駅の立ち食いソバ屋で電車の時間を気にしながらちょっと小腹がすいたからさっと食べたい、というお客に対して、こだわりのソバを客を待たせて、高い金を取ってまで出してばかりいたのではないか?という・・・
ソーシャルゲームがここまで普及した理由の大きな理由は「ゲームなんて暇つぶし」という層を無視し、どんどんマニアックに、敷居を高く作っていった自分たち開発のエゴがゲーム離れとか、開発費の割に売れない、という状況を作り出している、現に任天堂のDSの大ヒットはどの客層を掴んだからか?という前例があったはずですが。
その一方で、コンシューマゲームファンはそのソーシャルゲームを敵視する必要はないと。今の状況だと飽和状態はすぐに目に見えている。アイテム課金による射幸心を煽るのには限界があり、客がある日、はっと、その熱にさめてしまったらどうなるか?これは結構怖いです。
急いで立ち食ソバが食べたい人間を店主のこだわりで待たせるのも、高級料理が食べられる料金を払ったのにコンビニの惣菜を出すのも作り手の勘違い。で、客が怒りだしたらどちらもアウトです。
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