ある男性声優さんがアニメのオーディションに受かり、意気揚々とそのアニメのイベントに行った所、オーディションも含めて全てドッキリで本当は役がありませんでした!というのを仕掛けられ、真面目に落ち込んだ、という話を聞きまして・・・
TVのお笑い番組もそうですが、いつから「ドッキリ」という名の暴力は許されるという風潮になったのかと。
例えば、そのドッキリを仕掛けた理由はイベント会場で笑いを取るためです。が、それは芸などで「笑わせている」のではなく、無様な姿を「笑われている」のです。この差は大きすぎる。しかも、そんなイベントを大勢の前でやられたら・・・
本人が望まないその手の「笑い」を、仕掛けた側が勝手に「おいしい役」というのは、学校のいじめで気の弱い生徒の服を脱がせて全裸で無理やり走らせる、そういうことをしているのと何の差もない。笑っているのは本人じゃない、ってことですよね?
何より、アニメの作品内容とはまったく関係ない盛り上げ方。一人の声優が理不尽な恥辱を味合わされた、というだけで。むしろそのアニメの印象が悪くなってしまいました。
例えばドッキリであっても「お前の恋人が交通事故で重体になったって!」と、聞いてから真実を知るまでの期間、その時に感じた不安や悲しさ、絶望感は「本物」です。だからこそ「アハハハ!あれ、ウソだよ~!」といってもそいつは殴られても仕方ない。それは決してよい「ドッキリ」ではないから。
卑怯な事にそういうノリを広める人間は、決して自分より上の人間には仕掛けないし。
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