こういうのが「大人の対応」というものだろうなと思ったお話。
以前、あるゲームをうちの会社が大手クライアントから製作依頼されました。かなり有名なタイトル。以前にその大手クライアントの仕事をしているだけに、そのツテで頼んだのだと思います。
ですが、うちの会社は断りまして。表向き(その会社への返事)は「すみません、今、うちの会社、手一杯でお仕事をお受けする余裕がないんです。本当はお受けしたいのですが・・・ぜひ次の機会がございましたら」
実は、その仕事を引き受けなかった理由は、以前のその会社(担当者)との仕事でひどい目にあった、というのが実情。曖昧な仕様、クライアント側によるスケジュール遅延、予算を超える追加依頼、度重なるぼんやりしたリテイク。迷走。
つまり「信用をなくした」んです。これが前回の仕事で大きな儲けになるようであれば話は別だったのでしょうが。金額的にこちらの大幅なアシがでてしまう(赤字になる)ような場合、どんなビッグタイトルでも当たり前ですけど仕事にならない。
とはいえ、外面は断絶するのではなく「申し訳ございませんが」と申し訳ない顔をしてツテとして残しておく。幸い、うちの会社は今のところ業績好調なので仕事が選べる立場にある。それであったら限られた人員ですからもっといい仕事をしたい、ということなのでしょう。
仕事は信頼関係、ということはよく言われますが、こうやって「大人の対応」をされているうちが花ですな。
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