金銭感覚が麻痺してくるなあと思うこととして。
たとえば、今回の日朝交渉で慰安婦女性に対しての日本が拠出する金額が10億円だと言われています。この金額が妥当かどうかは別として、聞いたニュースでサラリーマンの生涯平均収入が2億円、という話。私が子供のころ、まだ日本の景気が良い時代では3億と呼ばれていました。
で、最近問題になっている高速増殖炉もんじゅの維持費。年間維持500億円。これを事故後20年以上にわたって技術維持の名目でなんの発電も成果も出さないまま延々と続けられている。最近、現体制では管理運営する能力がないと判断され、そうなると「技術の維持、保全」という最低限のお題目すらできていなかった。
同時にオリンピックで当初予定より安くなったように感じるけど、スタジアムの総工費が1300億円。この金額も他国のオリンピック会場に比べると倍額以上。関連予算は当初より上積みされて一兆超えるとか・・・特にオリンピックはこれだけゴタゴタが続いている状況に、今、世論調査を行ったらどれだけの人数の国民が本当に東京で行われる意義を感じるのか疑問です。スポーツの祭典なんだから、都内の既存会場使えばいいだろ、って感覚は誰でも思っていて。
「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と憲法でいわれるこの国で、生活保護を役所に断られ餓死する事件や、母子家庭の貧困、子供の学費が払えないなどの貧困が6人に一人と言われていて。
この状態で「財源が足りないから消費税を上げる」「介護費を減らす」ってのは、もう訳が分からない。
最初の拠出金10億という数値が日本というこの国にとってどの程度の金額感覚なのか(別に増やせ、あるいは減らせということではなく)わからなくなってきたりして。
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