2010年9月3級実技試験 【第2問】 (5)複利計算(終価係数)
独学 3級FP技能士 合格講座 福島由恵 中野克彦 なかじまともみ《問5》 現在保有している1,000万円の預金を年利率1%の半年複利で運 用した場合,3年後の元利合計額は,次のうちどれか。なお,計 算結果は円未満を四捨五入することとし、税金等は考慮しない ものとする。1) 10,300,0002) 10,303,0103) 10,303,775 解説者:福島 由恵 (ライター/イラストレーター、CFP(R)、1級FP技能士)《問4》正解: 3) 【複利の計算(終価係数)】半年複利の公式に代入して計算すると10,303,775となり、正解は 3) になります。【過去の出題】2010年9月3級学科試験 (12) 金融「単利の計算(終価係数)」2010年1月学科試験(43)「複利の計算(終価係数)」スミマセン! 2010年9月3級学科試験の解説で「半年複利は出題されないと思う」と書いてしまったのですが、実技で出てしまいました!!!今後もこういった複利計算を求める出題が増えるかもしれません。1. 単利、複利の計算2.複利計算でも1年複利と半年複利のそれぞれに対応できるように公式を覚えておきましょう。(単利の公式は2010年9月3級学科試験の解説に掲載しています)********** 複利の公式 **********複利とは、ある決まった期間につけられる利息分を、どんどん元本に足して再投資していく方法です。利息を加えたものを新しい元本として、次の利息が計算されていきます。つまり、1000万円預けて1年間に0.8%の利息がつくという1年複利商品の場合、1年目の利息は1000万円(元本)×0.008でもとめた8万円ですが、2年目は、この利息8万円を追加した1008万円が新しい元本になる・・・というように、年々元本が増えていく方法です。複利の場合の満期時に元本と利息がいくらになるか求める計算式は(1年複利の場合)============================== 満期時の元利合計= 元本 × (1+年利率)N==============================*すみません、この赤字の部分、うまくかけませんでしたが、(1+年利率)を N 乗するということです。そして、N には 保有年数をあてはめます。つまり、1000万円預けて、年率0.8%の場合、1年複利で5年持つ場合は、満期時の元利合計= 1000万×(1+0.008)×(1+0.008)×(1+0.008)×(1+0.008)×(1+0.008)=10,406,451(小数点以下切捨て)で、約10,406,451円となります。では、「半年複利」という問題がでたらどうしたらいいでしょう?基本的には複利の計算と同じ公式を基本にしますが、ちょっと公式を変形します。つまり、1年複利の計算と2つ違うことをしなければなりません。【まず1つめ】1年複利では「N乗」するところのNに保有年数を入れればいいのですが、半年複利の場合はNに「保有年数×2」にした数字を入れます。【そして2つめ】「年利率」というところに年利率を1/2(半年なので)した数字をいれます。この方法で求めた数字が「半年複利」の元利合計金額です。 設問の数字で考えると、つまり、1000万円預けて、年率1.0%の場合、半年複利で3年持つ場合は、「1に年率1.0%(0.01)を1/2した数字を足して」これを6乗し、さらにこれを元本の1000万円にかけます。満期時の元利合計= 1000万×(1+0.005)×(1+0.005)×(1+0.005)×(1+0.005)×(1+0.005)×(1+0.005)=10,303,775 (小数点以下切捨て)となります。 ───── COPYRIGHT (C) 2010 Yoshie Fukushima All Rights Reserved. ──────