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カテゴリ:営業マン必読小説:どん底塾の3人
▀小説「どん底塾の3人」051:亀さんのプレゼント
「海老原へのプレゼントはこれだ。開けてみろ」 新たな封筒が、差し出される。メンバーの視線が、そこに集中する。海老原が1枚の紙片を引き出す。 「採用許可書です」 「おまえさえよければ、百貨店の外商をやってもらう。話はつけてある。思い切って、飛び込んでみたらどうだ。おまえなら、十分にできる」 「ゆりかごから墓石までですか。亀さん、ありがとうございます。やらせてください。絶対にトップの営業マンになりますから」 海老原の上気した顔が、くしゃくしゃになった。 「すごいじゃないか」 乱暴に海老原の肩を叩きながら、大河内は泣いていた。 「大河内にはこれだ」 泣き顔の大河内が、封筒を開けた。 「紹介者リストですか」 「おまえには、50人のともだちを紹介しよう。おれからの紹介だといえば、いつでも会ってくれる連中だ。ただし、契約してくれるかどうかは保証できない。アポ取りに困ったとき、いつでも電話をかけろ」 「亀さん、ありがとうございます。こんなに思っていただいて……」 こみ上げてくるものがあった。紙片を頭上に掲げて、大河内は感謝の意を示した。 「楽しかったよ。おまえたちに感謝したい。何か大きな忘れ物をしているみたいで落ち着かなかったが、おまえたちのお蔭で見つかった。何だか、わかるか? ちょっと、キザなようだけど、未来を思い描く心だ。だんだん、目線が現実に近くなっていた。おまえたちと関わって、そのことに気がついた」 ※ダントツ営業の知恵 目線を遠くにしよう。輝かしい未来が見えてくるはずだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年04月13日 01時32分14秒
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